#12 寄付した話|10代の孤立を支援する認定NPO法人D×P
「日本の若者の2人に1人がごはんを食べない日がある」
これが、我が国の10代の現状。
10代の孤立する若者を支援している『認定NPO法人D×P』という団体があります。
私は、ラジオアプリVoicy(ボイシー)で、普段からしゅうへいさんというパーソナリティさんのラジオを拝聴しています。
そのしゅうへいさんのVoicyチャンネルの中で、認定NPO法人D×P代表の今井さんとの対談回があり、この時に初めてこの団体の存在を知りました。
今回、私がこの団体の活動に寄付をしたお話をしようと思います。
|10代の孤立とは?
今回私が寄付をした、認定NPO法人D×Pさんの支援対象である、孤立する10代の若者とは、そんな若者を指すのでしょうか。なぜ若者が孤立するのでしょうか?
それは不登校、中退、家庭内不和、経済的困難、いじめ、虐待、進路未定、無業などにさまざまな理由で、安心できる場や所属集団を失ったときに起こります。
具体的な例を挙げると
・親からの虐待により、精神疾患の当事者になる。
・複雑な家庭環境下での心理的孤独。
・物価上昇による、家庭経済状況の悪化。学費や生活費を親に頼れず、すべて自分でまかなっている。
・上記の理由により、支払いが滞り、電気ガスなどのライフラインが停止。削れるのは食費だけ。
・生活のためや精神的安心のためにパパ活に励む。
例えばで挙げたこれらの現状が複雑に絡み合って、さらなる悪循環が起こります。
そんな10代の孤立する若者を支援する『認定NPO法人D×P』とはそんな団体なのでしょうか。
|認定NPO法人D×P
2012年に設立。2023年10月現在でスタッフは40人程度。ボランティア数830人、月額寄付者数2963人。
目指すビジョンは、ひとりとりの若者が自分の未来に希望を持てる社会。ユース世代にセーフティネットと機会を。
活動としては、10代の子どもたちのオンライン相談、就職進学相談、食糧支援現金給付公的支援につなぐ、繁華街でのセーフティネット、お金や物資での支援を行っています。
詳しくは、D×Pさんのホームページをご覧ください。
|なぜ私が寄付をしたか
正直、寄付ってあまりしたことなくて。小学校の頃、募金活動に参加してたくらいです。
そんな私がなぜ今回、寄付という行動に至ったかというと
・昔の自分に少し重なる部分があったから
・看護師生活の中で出会った若者の顔が浮かんだ
からです。
・私の学生時代
実は私も、看護学校に通っていた時期は本当にお金が無い生活でした。当時、親の経済的支援が受けられる状況じゃなかったので、削りに削り、家賃や光熱費、携帯代、食費その他もろもろで6万/月で暮らしていた時期もありました。
当時の私は20代前半で、親から金銭的援助は受けていなかったものの、少しながら貯金もあったし、実家から田舎の野菜を送ってもらったり、心理的に頼れる家族や友達もいました。「孤立」してはいなかったから恵まれた環境でもあったとは思います。良いバイト先にも恵まれたので、まかないもいただいていたし。
けど、当時の「お金が無い」という状況は本当に辛かった記憶が強く残っているのです。そりゃ経済的に苦しいなんて周囲の友達には言えなかったし。特に食事面はかなり適当になっていました。
当時の栄養摂取状況は悲惨だったと思います…。食パンオンリーみたいな日もあったし。おかずなし、ふりかけご飯が普通でしたね。
学校の授業を終えてすぐにバイトに行き、帰宅したらとにかく疲れて眠い、学校の課題もあったし。空腹より優先すべきことが目の前にはたくさんあったので、食事の優先度はとにかく低かったです。
だから、若い世代が食事にかけるお金や時間が後回しになってしまう気持ち、私はすごくよく分かるんです。
特に、若い時は食事を適当にしていてもすぐに体に不調が現れるわけでもないので尚更。私も、体力だけで乗り切れていました。
私は、そんな貧困学生時代を過ごせたことは色んな意味で糧になっているし、おかげであの時に必死で手に入れた看護師という仕事を大切に続けられています。後悔はしていません。
だけど、あの当時の生活はすごく自分の体を痛めつけたなと思っていて。
30代に入り、普通に働けているけど明らかに周囲の同世代より体が衰えている感覚が拭えない。ただ、運動不足とか元々の予備能力の少なさとかがあるのかもしれないけど、20代前半のあの大事な時期に自分の体を大切にしなかったツケが回ってきているのかなと感じることがあります。
なんだかなー。将来の安定した未来のために、勉強頑張りたかっただけなのにな。なぜこの世界は若者がこんなに大変な思いをしながら勉強しなきゃならんのだろうーと思っちゃうんですよね。実際に働き始めてからも、奨学金という借金はまだまだ返済中です。
・看護師になって出会った若者
看護師になってからは、自分の経験では考えられないような家庭環境で育った若年層の患者さんと関わる機会がありました。
心療内科の病棟で派遣社員で働いていた時、10代の子たちが患者さんとして入院してくることも多くて。その子たちの背景には、虐待、ネグレクト、不登校、色々な家庭事情があります。保護者という親の存在がありながら「帰る家がない」とパパ活に励む子もいたし、「二十歳になるまででいいんだ、私の人生。」なんて笑いながらリストカットを繰り返す子もいて。
なんとも複雑で、でも私が関わっている人なんて氷山の一角。公的サービスに繋がることもできない人たちがたくさんいるんですよね。
|おわりに
そんなこんなで、自分の学生時代の思い出とか、看護師として出会った孤立した10代の子との関わりを思い出すと、こんなこと私にもできるじゃんと思い立って寄付しました。
もし、少しでも共感していただける方がいるなら。
ありがとうございます。お勉強の息抜きコーヒーをいただこうと思います☕️