メンタルクリニックに行ってきた話
このタイトル見て「え!?」ってなって心配してしまう人もいると思うんですが、そういうことではなくて。日常を元気に過ごしていますし、出勤もしているので、その点はご心配なく。
とは言え、全くなんともないのに行ったわけではありません。もう数年になりますが、以前は心から楽しめていたことを楽しめなくなっていたり、心が動かなくなっていたりということが続いていて。
リリスク(lyrical school)のLIVEに頻繁に行ったりすることで少しずつ回復しているようなところもあるんですが、根本のところは改善されていないような感覚がここ数カ月あって。
それと、昨年末に外を歩いていたら突然動悸が激しくなって頭がフラフラするようなことがあり、すぐに病院で(不整脈を疑われ)心電図を撮影したんですが異常なしとのことで。その後も、そこまでではないにしてもそういった症状自体は続いているところがありました。いろんなことが、今までになく不安になって動悸が激しくなったり。初めてやるようなことが終わったタイミングでフラフラしてしまったり。これまで好きで得意でもあった人前でしゃべったりするときに口の中が異常に乾燥したり。耐えられないわけではないけれど、これまでとは違う自分に戸惑いがずっとあったんです。
医療関係の友人に相談したところ「症状的には自律神経の関係かもしれないから、心配なら心療内科受診してみたら?」と言われたことと、以前ラジオに出演したいとうせいこうさんが「日本でももっと気軽にカウンセリングとか受けるようになってほしい。身体なら、ちょっと風邪気味なら病院行く、ちょっとケガをしたら病院へ行く。それと一緒で気持ちがちょっと調子悪いからカウンセリング行くって感じ」と言っていたんですよね。その時の話がすごく腑に落ちたこともあり、たまたまとれた休み(先週木曜)にせっかくなので行ってきたという感じです。
※いとうさんはカウンセリングで話していることを「ラブという薬」という本にもしています(僕は未読なのでこれから読みます)
僕が受診したのはメンタルクリニックで、精神科の先生がいろいろ不調について聞いてくれるんですが、これがとても新鮮な体験で。自分がいかに普段カッコつけているのか、その立場で求められている自分を演じているのか、弱音を吐けていないのか、本当はどれだけ弱い人間であるのか、といったことを再認識するというか、こういう話って(普段あんなにたくさんいろんな人と話しているのに)全くしていないなと。
でも、それって別に悪いことでもなんでもなくて、近くにいてくれる大事に想う人(パートナーや友人や)のことは心配させたくないし、それを聞いてこれからの対応を変えたりしてほしくないわけだから、そういう話をできないし、しないのは当然なことだと思うんです。だからこそ、ほとんど関係性のない他人である医師に普段出せない自分を全部出すことは大事なことなんだなと。デトックスのような、サウナで汗をかきまくるような、そんな体験で。少なくとも僕には、たまにこういう時間があった方がいいなと思えたんですよね。
今回これを書いたのは、メンタルクリニックとかカウンセリングとかってやっぱりハードルが高いと思うし、千差万別なところもあって、合う合わないもとても大きい。だから多少辛くても我慢してしまって蓄積してしまうという傾向が多くあるんじゃないかと思うんです。僕自身も多分そう。こんなにも我慢してしまっていたんだなと今回認識させられることになりました。
風邪もひきはじめが肝心と言いますが、心も気分も、おそらくそうなんじゃないかなと思います。ハードな状況に至ってしまうとリカバーが大変なことはなんでも一緒。いとうせいこうさんが言っていたとおり「ちょっと調子が悪いから」で行くことがもっと普通になった方がいいんだろうなというのが今のところの僕の感想ですというお話しでした。