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玉子サンドを食べながら

「今朝 食べた、玉子サンド、美味しかったねー。」
皆、うんうん頷きます。

「りこちゃんも美味しいって 嬉しそうにべてたよね。」
「うん、笑顔だったよ。」

その りこちゃんは、既にスースーと 気持ち良さそうに寝ています。

こざる達は いつも通り コーヒーを飲みながら、おしゃべりタイムです。

「普通、玉子サンドっていうと、茹で玉子だけれど、
今朝は 頂き物の築地の厚焼き玉子を挟んでサンドイッチにしたんだ。」
「京都は、こういう玉子サンドが主流らしいよ。」
「それで、僕たち、真似してみたんだ。」

この厚焼き玉子のサンドイッチ、最近は 、関東でもだいぶ見るようになりました。

「同じように、卵とパンだけど、随分違うよね。」
「最近は、メディアでもあちこちの情報を流しているから、日本各地の名物がわかるけれど、
少し前、ネットがこんなに普及していなかった時は、知らなかったことも多いよね。」
皆、うんうん頷きます。

「たまに 全国の 名物パン特集みたいなものを特集した番組があるけれど、
へー、そんなのがあるんだーっていうものも多いし。」
「パンに限らず、本当にいろんな料理があるよね。」

郷土料理というのでしょうか、ここの地域では、当たり前に作って食べているものがあって、
でも他の地域では、その存在を知らなくて…というものも たくさんあります。

「料理って、同じ材料でも この玉子サンドみたいに 調理法で違うものが出来るし、
ちょっとした発明だよ!」
「化学的だし、芸術的でもあって、文化的、ちょっと物語や詩のようでもあるし」
「そして愛だよ!」
こざるちゃんが、少し得意そうに言います。

美味しく食べてもらいたい、
それは誰か食べる人への愛、
一人御飯であれば、自分への愛です。

「生まれてから亡くなるまで、ずっと愛を食べて生きているんだよ。」
皆、うんうん頷きます。

80代の りこちゃんの両親は、もちろん とっくに亡くなっていますが、
戦前から戦後の食うや食わずの時代、頑張って なんとか食料を調達して、りこちゃん達を食べさせました。
そのおかげで 自分達は 無事に長生きできていると、よく りこちゃんも言っていました。

「じゃあ明日は、何、食べる?」

こざるカフェは、今日も ゆっくりゆっくり
のんびり 穏やかに時間が流れていきます。

読んで下さって、どうもありがとうございます。
気がつけば、もう今週は7月に突入ですね。いつの間に?
よい毎日でありますように (^_^)

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