「楽」をする努力が成果を生む。なぜ、あなたは報われないのか?
一生懸命努力はしているけど成績の上がらない営業マン。一方、あまり努力をしているようには見えないけれど、なぜか売上をつくってくる営業マン。あなただったらどちらを高く評価しますか?
古き良き飛び込み営業の時代
鈴木君は、かつて飛び込み営業が主流だった時代の営業マンです。朝から晩まで一軒ずつ訪問し、対面でのセールスを行っています。もちろん留守宅もあるでしょうし、だれか不審者が来たと番犬に吠えられるかもしれません。夏は汗でびっしょりになり、冬は木枯らしのなかガタガタと震えながら、せいぜい訪問できる回数は50件が限界です。
新たな営業手法の登場
しかし暫くすると、新たな営業手法として「テレアポ」が生まれました。その手法をすぐに取り入れた田中君は効率的に見込み先にアプローチでき、もう犬に吠えられることもありません。夏は涼しく、冬は暖かい建物の中で、1日200件の電話営業が可能となりました。結果として成約件数は、訪問営業の3倍以上となったのです。
労力と結果、どちらを評価する?
あなたが上司だったら、どちらの営業マンに高いボーナスを支払いますか?足で稼いでいる鈴木君でしょうか、それとも建物の中で楽に営業している田中君でしょうか。
おそらく多くの方が、楽はしていても結果を出している田中君を高く評価するのではないでしょうか。どんなに努力していても結果が伴わなければ、高い報酬を支払うことはできないのです。
気の毒に思った田中君は、鈴木君にテレアポの手法を教えようとしますが、「そんなものは邪道だ。営業とは足で稼ぐものだ」といって聞き入れようとはしません。そして「なぜこんなに頑張っているのに評価されないんだ」とまた文句を言っています。
ここから学べること
この事例から2つの教訓を得ることができます。1つは、努力(インプット)と結果(アプトプット)は必ずしもイコールではないということ。正しいインプット(この場合であれば「営業件数」)を入力しなければ、望ましい成果は出てこないのです。
2つ目は努力の方向を間違えないことです。足で稼ぐことに固執する鈴木君は、変わるための努力をしていないのです。
望む成果(アプトプット)を得るためには、インプットを常に正しいか検証し、必要に応じて柔軟に変わるための努力が大切なのです。