ドラマ「アフリカの夜」。
キーマン丸山みづほは、本名亀田伸枝という夫殺しの指名手配犯。
みづほが逃亡先からメゾンアフリカに帰ってから、皮肉なことに八重子、緑、有香がみづほの秘密に気付いてしまう。
始めは、八重子。
八重子の電話で逃亡をやめて、メゾンアフリカに帰ろうと決意したみづほ。八重子がみづほを出迎えに行き、商店街を歩く。
よりにもよって、このタイミングで気付く八重子。八重子がみづほを探して、八重子がアフリカのみんなに働きかけて、八重子が説得し、ようやく帰って来たのに。なんでこのタイミングなんだ!見ていて、むずがゆくなった瞬間。
信号の歩行者が青であることを知らせる「通りゃんせ」の電子音。これが流れることで、みづほの不気味さが5割増しする。
八重子はこの後のシーンで、図書館で亀田伸枝の雑誌記事を調べまくる。
次に気付くのは緑。
時効を一ヶ月前に控え、福井県警捜査本部は亀田伸枝の肉声を公開すればよいことに気付く。
テレビの特集を、緑は予備校の学食で、有香は喫茶店で見ている。全然気付かない有香と対比させることで、緑の驚きが伝わってくる。
そして、10話。捜査員が、メゾンアフリカを張っている場面。そこで礼太郎から告げられるまで、有香は気付かない鈍感さ。
みづほも、肉声が公開されてたことは知っていて、焦っている頃。有香の妊娠に気付いたみづほが。
有香は、みづほが夫を殺したことを知らない。そんな有香に言われたからこそ、みづほは堪える。
みづほは、もしかしたら逮捕されることを覚悟して、有香に伝えたのかもしれない。「華やかな人生生きる人ってさ、みんなどっか孤独なんだってさ……」この言葉は、「自分の幸せのために、人の命を犠牲にしてもいいってこと?」という有香の疑問への答えと言うことか。
そして、「オカンずっと一緒にいて……」逮捕されるかもしれないと思っているみづほに、何も知らない有香が言うからこそ、見ていてぐっとくる。
秘密を抱えた人が、それを知らない人に、それとなく秘密のことを吐露するのが切ないなぁ。