【酒蔵見学】雁木 八百新酒造
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2019.5/3公開:※公開後に写真掲載の許可を得ていないことに思い当たり、一端非公開にし(下書き状態に戻し)、許可を得たのち再度公開しました。
2020.2/3追記:蔵HP、セルフ雁木祭り、買えるお店
2020.5/9追記:意外と特約店多し、公式インスタもオススメ
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追記1.蔵HP
追記2.2019-2020年末年始のセルフ雁木祭り
買って飲みました。
雁木ノ弐:
雁木らしくてうまい
おりがらみ秋熟:
おりがらみによりジューシー度さらにアップ。つまみなんかいらない
GANGI SPARKLING:
高貴な清涼飲料水。スイスイ飲めて危険だ
追記3.買えるお店
2019年末に買ったオンラインショップ
雁木の酒粕も時期により買えます。
酒粕は食べれば食べるほど健やかになる健康食品(私評)
追記4.意外と特約店多し
追記5.公式インスタもおすすめ
新しいお酒情報や酒造り動画も発信あり。
以前に雁木パーカー(衣服)の情報を見て、
すぐ買いました。
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酒蔵見学に行きました。
岩国市今津町の八百新酒造。
私が日本酒党になる端緒である
いくつかの酒のうちの一つです。
創業当時は八百屋で、
創業者の漢字を一字加えて八百新との名前にしたそうです。
こういう名前付けは、
地場の企業感に加え歴史が長そうな印象を受け、
業種にマッチしていて良いなと思います。
(※薄弱な知識程度の問題に加え、
聞いた話を記憶で呼び覚ましている関係で、
認識誤りや把握ミスがあるかもしれません。)
1.蔵見学(2019.5)
蔵の眼前には今津川が流れます。
古くは問屋街が立ち並び、
盛んに川経由での海上輸送が行われていたのでしょう。
たぶん。
何ら文献は存じ上げないため、
当時の事情については想像で穴埋めをするしかありません。
洗って水に浸す機械↘
株式会社ウッドソン製
製品ページで見る限りは、
側面上部よりジェット水流を流入させて洗米し、
上蓋から排水するよう。
時期や米の状態により元々の水分量が違うため、
米により浸す時間は変えるそうです。
蒸し器↡
製品情報プレートに3社分の名前。
おそらく設計がフジワラテクノアート社、
製造がセッツインダストリー社、
販売がキクプランドゥー社と推定。
米を移動させるクレーン的な機械☝
米麹をつくるため米に麹を振るところ👆。1日寝かせる。
部屋を変えて小分けにし2日寝かせる🔝。
小分けにしない方が楽なのだが、
湿度や温度の影響がムラにならないように、
また個別に調整をしやすいように小分けにしている。
1日目と2~3日目の違いについて質問、
麹が広がってまわりが白くなるそう。
間近で見ても全然ピンとこなかった。
もっさもさにならないと素人目には分からず。
麹切返機/ハクヨー➚
特に質問してないためすべてネット情報。
ネットで見る限り、
麹の生成状況を均一にさせるための撹拌機械かな。
“破精(はぜ)落ちが無い”……破精とか初めて聞いた。
塗り破精、総破精、突き破精、バカ破精、破精落ちなど
いろいろな状態があり、
破精落ちは菌糸の生育が不十分で蒸米状態で固くなることですと。
水・米・麹を入れてアルコール・糖の生成を行う。
三段仕込みということで、三回に分けて容器を満たす。
1.添え、2.仲、3.留め
何故三回に分けるのか聞いたが、あまり理解できなかった。
発酵度合いにより仲や留めの段階で何か調整を加えるのかと思ったけど、
特に調整などはしないとの回答。
それならなぜ分けるのかなと思った。
お調べ要。
結構酒っぽくなってきた。酒粕臭。
温度管理のための温水循環ユニット。
今回はキクプランドゥー社単独登場。
では、販売の業者という見立ては誤りか。
こちらに移動して発酵継続。
見た目的には甘酒状になってた。
発酵の進行により溢れるくらいにぶくぶくなのが通常らしい。
私のお口で受け止めきれるだろうか。
本タンクは内外琺瑯合名会社製で昭和31年度製造。
もろみ絞り用ポンプ。
協和機械工業株式会社製。
古い機械よい。
もろみ絞り室。
試飲させていただく。
お米は、『西都の雫』と『山田錦』を用いてつくったもの。
雁木っぽい香りや甘味を少し残しながら、
クラシカルなどっしり系のキレがいい感じのお味。
大筋としてはいわゆる雁木的な味とは違うけど、
料理と飲むならこっちの方が合うのかなと思った。
味わいというか香りってどこまで狙って出せるのか。
質問すればよかった。
香りには二種類あって、
鼻から吸うのと飲んだ後にあがってくるのとの二つがあり、
それぞれ度合いが別々らしい。
今まで特に気にしていなかった。
嗅いで香りがあるからといって飲んでも香るかというと
そうでもないらしく亦然逆。
今後は気にしてみます。
瓶洗浄後、瓶詰めし火入れ。
キャップ取付け機のダンパー。
古い蒸し機。割と数年前まで使われていた。
梁や壁など、当時の物がそのまま使われている。
色味に時代を感じる。
当時米蔵だった建物を藩から払い下げてもらいつかっているらしい。
古い部分と新しく増築した部分のコントラストがおもしろい。
煙突。
足の部分、メロンバルブ、メロンレッグと言うぽい。
歴史感。
他、
袋吊りはコストがかかりすぎるので鑑評会用にしかつくらない。
分業制にはせず、各人がすべての工程を対応できるようにしている。
木桶・生酛にも手を出してみたい気持ちはあるが
うまくいかないときのリスクがあるため難しい状況。
など。
2.感想と素人的な考え
全体を通して印象的だったのは、
少しでもよりよいといえる方法があるなら
それを取り入れていきたいという姿勢・酒をつくることに対する真摯さ。
目的意識をもって仕事をするのはかっこいいです。
一般人としての要領を得ない質問の数々にも真摯に答えていただき、
サービスもしていただき、大変にありがたかったです。
理解を深める助けになりました。
もっともっと発展してもらうためにはどうしたらよいのだろう。
生きてきて日本酒に触れる機会のタイミングって
人によりまちまち過ぎるので、
若い人にいい日本酒との接点を早い段階でつくってもらうしかないのかな。
たぶん普通に生きてくれば
チェーン店等での大量につくるものとの接点しかないわけで、
それから受ける印象とすれば
日本酒ってすごい甘いorどっしりして熱燗だとむわっとする臭気の酒で、まあまあ飲むと翌日ものすごい頭痛におそわれるもの。
というイメージなのだと思う。
というか個人的には以前そうであり、敬遠していた。
それをいかに早い段階で払拭というか、
最初の段階でうまく導入させるか。
成人式で酒をふるまって、
ジュースのような味でうまいし悪酔いしない!いいじゃん!
と思ってもらうとか。
しかし、
それだとあまりに大量に提供しなきゃだし、
成人したてだと飲める限界もわからないだろうから危険か。
では、
なんちゃら酸はバナナ味、
どうちゃら酸はリンゴ味みたいな事前説明をして、
ミニおちょこでどっちがどっちでしょうの利き酒クイズをするとか。
複数蔵で組んで提供して。
それだと、
何より飲み過ぎない。
そして割と正答できておもしろい。
加えて得体のしれない酒という認識ではなく
バナナ味のなんかうまい酒という風に認識してもらえ
飲むハードルは圧倒的に下がるはず。
仕事自体ももっと楽をしてうまく働けるようならないかということは
喫緊の課題と思った。
うまい酒をつくってユーザーがいくら喜んでも、
よりいいものを追い求めた労力により作り手が疲弊してしまい、
産業としては無理をきたしてしまう。
三方がよい文化では無くなってしまう。
純粋にもっともっと儲けて欲しい。
それでもっと自由につくって欲しい。
歴史ある蔵なので、
酒造りという視点は置いておいても
建築・文化・歴史面は非常に魅力的な武器だと思う。
見学料はきっちり設定されても、
それでも見に行きたいと思える。
そして、
日本酒自体の値段も上げなきゃならないのでしょうね。
飲む方としては蔵というか業界の存続も重要な問題と思うので、
ある程度の値上がりは致し方ないと思う。
思いつき。
3.酒蔵同士が仲がいい県は、酒うま率が高いのか
山口県は酒蔵同士横のつながりが活発で、
意見交換をする土壌かあり、
不明点などがあればお互いに聞きやすい関係らしい。
ライバル的な関係性ではないと。
前々から、
県単位でおいしいお酒(個人的に華やかフルーティー系が好き)
が多い県があるなと思っていて、
それが山口県と福島県と広島県とやや秋田県。
他の都道府県も好きなものはあるけど、
上記4県は好みの味の固まり度合いが明らかに高い。
固まる理由は情報交換の文化の有無と関連するのではないかと思った。
秋田県は前読んだ秋田酒本にそう書いてたし、
今回山口でも聞いたとは言っても
まだ二県しか裏付けられていないのだが。
知識やノウハウが杜氏や蔵の中だけのブラックボックスの場合、
業界の発展にはつながらないんでしょうが、
それでよしとする方もまだまだ多いのでしょう。
仮説の検証のためには地道に聞くしか。
知識を仕入れてまた蔵見学に行きたい。
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