医療事務が脳梗塞で入院した話・その4
他院との連携を担当する部署の職員さんが飛び込んできて(ホントにそんな勢い)CD-ROM出来ましたーって来たので、それと速攻で書かれた紹介状を持って耳鼻咽喉科外来の受付に出して「これ包んでおいてね、わたし後で取りに来るんで」と依頼しておいて、K病院に行けって言われたことを報告して封筒受け取って早退だなーと思いながら、上司Mさんのいる階に行きまして医事部屋のドアを開けましたら、副院長の電話が効いたのかマネージャーが先にいまして、上司と2人で「大丈夫っ!?!?」って飛び出して来て、こっちがびっくりです。
つか、マネージャー自席からの移動速くないですか、って思ったんだけどよく考えたらふらつきながら歩いてるんで自分の移動が遅いだけです。
ともかく、えーと、大丈夫じゃないっぽいです。今からK病院に行けって言われました。
で、ちょっと動くと「頭あんまり動かしちゃダメ!」とか、えらい騒ぎです。
わたしの席は一つ階が上なので、まあ階を上がりまして取りあえず早退すべく片付けを、と言ってもログインしたカルテ閉じてレセコン閉じてDPCソフト閉じてカバン持つだけなんですが。
「何か言っておかないとわからないことない?」
「えーと請求書は出したけど業務が全然進んでなくて」
「業務はやっとくからいいって!」
その場で思いつくことをいくつか言ってみましたが、どれもやっておくからって言われて、他に思い出せないのでした。
思い出したら連絡します、なんならLINE繋ぐ?
まあ実際そんなヒマはなく、そそくさと片付けてカバンを持って、マネージャーに付き添われてロッカーに行き、昨日の夜からの一連の経緯を説明しながら着替えながらふらつくわけです。
ふらつきも前日からですが、飲み込みづらさと頭痛に比べれば大したことありません。
そのまま付き添われてロッカーを出て病院正面のホールに向かう途中で、隣の席のTさんがわたしの代わりに耳鼻科外来受付に取りに行ってくれてた紹介状の封筒を渡してくれました。
「タクシー乗ったらだんなさんに連絡してね」とか言いながらマネージャーはそのままわたしを玄関前に停車していたタクシーに突っ込みました。
タクシーに乗り込んですぐダンナちゃんに電話しました。
「わたしだけど、今からK病院に行くわ、脳梗塞だって」
「はあ!?あなたが!?」取りあえず言うだけ言っといたぞ、言っておけばそのうち病院に来るだろう、程度に思っていました。
電話で言ったことは当然タクシーの運転手に丸聞こえなので、タクシーを降りるときに「お気をつけて」とか言われました。1,250円。
結局こっちの病院でも同日再診になりました。
A4サイズのでかい紹介状持ってればすぐ気づいてもらえますな。
受付前でしばらく待つことになったので、その間に今朝の医療費の精算をしてしまいます。
初診で深夜加算で脳梗塞に対する入院からのあらゆる処置(手術など)を想定した採血(項目大量)に時間外緊急院内検査加算、入院を想定した胸部単純撮影、それと診断のためのMRIに時間外緊急院内画像診断加算とくればめちゃめちゃ高いはず。
1万円の預り金プラス5千円を超える追加料金が発生しているので、受付のおねーさんが「これだけ追加になるんですよー」ってえらく言いにくそうでしたが、わたし的には「ですよねー」って感じで。
精算してすっきりしたところで、時間外窓口では作れなかった診察券を渡され外来の窓口へ。
車椅子に乗せられて程なくして入った診察室には、今朝の救急外来のDrが。
すみませんねえ、戻ってきちゃいました。
で、一応説明を聞くんですが、脳梗塞はもうわかってるんだけど、じゃあどこがつまったのかという話でして、
「ここの、椎骨動脈っていう血管の形がね」
えーと、血管とか全然わかんないんですが、わたしこのあとずーっと血管の形の変化を追いかけることになります。
というのも、わたしの脳梗塞は右の椎骨動脈が解離して、解離したところに血栓ができて梗塞したものだそうで、つまったのは右延髄。なんか椎骨動脈解離って病名は見たことあるなあと思ったものの、この体調で覚えていられるかという不安があったのでDrに、
「病名、なんか紙に書いてもらえませんか?」
と頼んでみました。書いてもらえました。
脳梗塞(右延髄) 右椎骨動脈解離
病名ふたつです。この時のメモ紙、ずっとお薬手帳カバーにはさんであります。
なんかもう最初から入院前提で話が進んでいるんで、とりあえずどのくらい入院しないといけませんかねって訊いたら、どんなに早くても2週間はかかるというので、これは脳梗塞お約束のエダラボンやるんだろうなと思いました。
ついていたナースは家族が来るのを待っていたようですが「夕方、仕事終わったら来るんじゃないかなあと思いますけどね」とわたしが言ったので取りあえず病棟に上がってしまうことになりまして、移動しようとしたら、ナースが「あらっ、ひょっとして」というので振り返ったら、ダンナちゃんぽい作業着がぽてぽて小走りにやってくるところでした。もう来たんだ!
ダンナちゃんが来たので、再度診察室に入って、Drがダンナちゃんにも先ほどわたしにした説明とほぼ同じ話をしまして、じゃ改めて病棟に上がりましょうってことでエレベーターを待ってるあたりで、妹にLINEを飛ばし、上司に携帯メール飛ばしました。
ちなみにわたしは電話機能はガラケーを持っていて、スマホはネット用に持ってるという2台持ちでして、スマホでLINE飛ばしたあとスマホはしまって、携帯でぽちぽちメール打ちました。
上司とはたまに携帯メールする程度でしたが、他の同僚とはそういうやりとりはほぼなかったのです。
取りあえず、さっき書いてもらった病名と早くても2週間はかかるということは連絡しておこうと。
彼女に連絡しておけば、他の重要人物には伝わるはずなので。
で、連れて行かれたのが、SCUと呼ばれるところでした。
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