先輩と卒業式 #恋の思い出企画
「恋」
と言葉にするだけでも恥ずかしー!!というぐらい恋バナからはすっかり遠ざかってしまった私ですが、気になる企画に出会いました。
さすがみおいちさん面白いことをお考えになる!
でも私には書くようなネタもないし、読み専門だなぁと思い、皆さんの記事をニヤニヤしながら読んでおりました。
しかし、こちらの記事を読み「ちょっと書いてみようかな」と気持ちに変化が!
さすがsachiさん心を動かす文章がお上手!
今年、てんびん座は「殻を破るとよい」
という占いを読んだことから、思い切って書かれたそうです。
え、私もてんびん座なのかって?
「いいえ、私はさそり座の女♪」
(できれば例のメロディー付でお読みいただければ幸い)
と残念ながら、てんびん座ではなくさそり座ではありますが…
なんとこの記事でsachiさんがB型ということが発覚!さらに企画者のみおいちさんも!!ならば、B型の私が参加しないわけにはいかない!と、もはや意味不明な理由ですが書きます!
前置きが長くなりましたが、よろしくお願いします!
※登場する名前はすべて仮名です。
憧れの先輩
私は高校野球が好きです。
夫は元野球部で、毎年、春夏と甲子園を一緒に楽しんでいます。
というと、私の高校野球好きは夫の影響か、と思われるかもしれませんが(それももちろん大きいのですが)、最初に興味を持ったきっかけは中学生の時に憧れていた先輩が野球部だったことでした。
私がフジキ先輩を認識したのは小学生の時、当時仲良しだった友人タカちゃんの兄の友人フジキ君としてでした。特に話したことはありませんでしたが、顔は知っているという程度。
当時は特に意識していませんでしたが、中学校に上がりしばらくすると、周囲で「憧れの先輩」ブームが起こります。
同じ学年の男子よりも先輩が気になる。
そんな年頃でした。
※話は逸れますが、先輩といえばakkieさんのこのSenpaiネタが大好きです。
友人たちとの話の流れから、
やれ私はヤマモト先輩がいいだの、やれ私はマエタニ先輩がかっこいいだの、キャッキャ、キャッキャする中、
私が思い出したのは、フジキ君。この時には中学生になっていたので、フジキ君からフジキ先輩になっていました。
私は1年生、先輩は3年生でした。
小学生の時からかっこいいなぁ~となんとなく思っていたことも手伝って、私の憧れの先輩は自然とフジキ先輩になっていきます。
若い時の思い込みというものは力強いもので、一度ロックオンしたら、本当に好きになってしまうというか、かなり熱を上げておりました。
朝、教室の窓から校門を見下ろして待機。先輩が門から入ってくるのを確認、玄関に入るところを確認したら、猛ダッシュで廊下へ、今度は廊下の窓からまた先輩を見下ろすというのが朝の日課でした。見るだけなのに心臓バクバク!
帰り道も時々一緒になることがあり、そんなときは、周りの友人が大騒ぎ!
「ほら、Maple!フジキ先輩がいるよ!」
とわりとボリューム大きめで言うので、先輩本人はもちろん一緒に下校している先輩の友達にもバレバレだったと思います。
先輩のことを見ているだけで幸せでした。だから告白なんてするつもりもなく、ひたすら見つめていました。
地元の中学なので自宅の場所も知っており、時々、家の前を通るときは先輩が出てきたらどうしよう…でも出てきてほしい!というわけのわからない感情で緊張してしました。(ちなみに一度も遭遇したことはありません)
私の親友ナミエのお母さんとフジキ先輩の職場が同じということで、ナミエが時々情報をくれました。
お姉さんがいること
お父さんと仲が良いこと
高校に合格したこともナミエから教えてもらいました。
いよいよ近づく、先輩の卒業。
ただ見つめるだけの日々、時は過ぎいよいよ卒業式の日を迎えました。
卒業式後、校庭で3年生を見送ります。
「フジキ先輩に、ネクタイもらいに行ってきなよ」と友人。
(ほ、ほしい。すごくほしい。でも言えない。恥ずかしい…)
ためらっている間に先輩は校門を出てしまいました。
「ほら、早く!先輩帰っちゃうよ!」
友人たちが無理やり先輩のところまで私を連れていってくれました。
「フジキ先輩、待ってください!」
私の友人の一人が声をかけ、先輩は立ち止まり、振り返ります。
先輩の前にドンと押し出され、もう言うしかない状況に追い込まれました。
緊張しすぎて何と言ったのかは覚えていませんが、
先輩がネクタイを渡してくれた映像は今でも鮮明に思い出すことができます。
舞い上がり過ぎたのか、その後の記憶は飛んでいます。
ネクタイなんかもらっちゃったものだから余計に意識してしまい、卒業後も先輩のことが忘れられなくなってしまいました。
先輩は中学で野球部だったので進学先の高校でも野球部に入っているのかな?と思い、テレビ朝日が放送する『熱闘甲子園』の地区予選版『甲子園への道』を見始めました。
これが高校野球に興味を持ったきっかけです。真面目にがんばっていらっしゃる高校球児のみなさんには申し訳ありませんが、私の入り口はそんな不純な動機でした。言い訳に聞こえるかもしれませんが、今では純粋に高校野球が好きで応援しています!
さて、話をフジキ先輩に戻します。
先輩のことが忘れられない私は人生初のラブレターを書くことに。
もう何を書いたのか忘れてしまいましたが、たぶんネクタイのお礼と「好きです」とかそんな感じのことだった気がします。確か、付き合ってくださいとかは書いていないはず。
郵送するのも違うなと思い、ナミエにお願いして、お母さん経由でラブレターを渡してもらいました。
ナミエ→ナミエ母→フジキ先輩母→フジキ先輩
という流れです。
今考えたら、思春期の男子が母親からラブレター受け取るって、たぶん一番やっちゃだめなことですよね。
でも当時の私には先輩とつながる方法がこれしか思い浮かばす…こうしてしまったのです。
付き合ってくださいともなんとも書いていないわけで返事なんてあるわけないのですが、なぜかしばらく返事を期待して待っていました。
中学2年のある日、一度だけ先輩に会う、というか見ることができました。
といっても私が歩いて登校中に、先輩が自転車でサッと横を通りすぎただけです。
たぶんラブレターより前だったのかな。もう記憶も曖昧ですが…
以来、一度も会っていません。
その後、なんだかんだ楽しく学校生活を送る中で先輩への気持ちは自然と落ち着いていきました。
思えば卒業式の日、ネクタイのやりとりしかしていない先輩をここまで想うというのも、中学生の女子ならではなのでしょうか。
今でも思い出すとなんだかくすぐったい気持ちになります。
でもお母さま経由でラブレターを渡したことは今でも激しく後悔しています。
あの手紙はもうないだろうなぁー、いやむしろ処分していてほしいなぁー、先輩は今なにしているんだろうなぁー
久しぶりに当時のドキドキを思い出しました。(実はこの記事を書きながら緊張で手が震えていました。)
四半世紀も前の話ですが、こんな気持ちになるなんて、恥ずかしいけど、やっぱり恋っていいですね!
みおいちさん素敵な企画をありがとうございました。
ちこさんのイラスト使用させていただきました。
おまけ
夫にこの記事の下書きを見せたところ、どうしても一言追加してほしいというので、夫の感想です。
「俺じゃねーのかよ!」
自分の話だと思って読み始めたら違ったらしいです。
お読みいただきありがとうございました!
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