第54回細胞検査士資格認定試験⑧
【技術2】16〜20問
答えは太字
余談ですが
最近iPadデビューしたので手書きの画像が増えるかも
16.Giemsa 染色について誤っているものはどれですか.
1.基底膜物質はメタクロマジーを示さない.
2.粘稠性の高い検体には適さない.
3.乾燥標本では湿固定よりも細胞が大きくみえる.
4.Papanicolaou 染色に比べ重積集塊の観察がしづらい.
5.造血器腫瘍の診断に適する.
Giemsa 染色ですが基底膜様物質や間質性粘液に対してメタクロマジーを示します。
17.次のうち誤っているものはどれですか.
1.Giemsa 染色は間質粘液を含む多形腺腫や腺様嚢胞癌に有用である.
2.PAS 反応では胃の低分化腺癌で粘液が赤紫色に染まる.
3.PAS 反応ではシッフ試薬の反応時間が長くなると過染を引き起こす.
4.Peroxidase 反応ではリンパ球系細胞が陽性を示す.
5.グリコーゲンはα-アミラーゼ消化法で消化される.
Peroxidase 反応(ミエロペルオキシダーゼ染色)
急性白血病の診断において、白血病細胞が骨髄球系なのかリンパ球系なのか鑑別するための染色
リンパ球系細胞は陰性となる
芽球のうち上記染色で染まる細胞が
3%以上→AML
3%未満→ALL
18.免疫細胞化学染色について誤っているものはどれですか.
1.Papanicolaou 染色標本を脱色して使用することができる.
2.湿固定時間が長いと抗原性が低下する場合がある.
3.間接法よりも酵素標識ポリマー法の方が高感度である.
4.酵素処理法による抗原賦活化は長時間行った方が良い.
5.重積性の強い集塊の場合は偽陰性を考慮する.
過度な賦活化で最終的に非得意的反応を引き起こすことがある
19.Papanicolaou 染色について誤っているものはどれですか.
1.固定前に乾燥した標本では細胞が膨化する.
2.固定時間の長さは染色性に影響しない.
3.核染色の分別に高濃度の塩酸液を用いると核の染色性が薄くなる.
4.EA-50 染色後は 95%エタノールで分別する.
5.乾燥後アルコール固定した標本では再水和処理が無効である.
20.固定に関して誤っているものはどれですか.
1.アルコール固定はホルマリン固定に比べて細胞,組織が収縮する.
2.Liquid based cytology(LBC)法では直接塗抹法より細胞の膨化が起こりやすい.
3.アルコール固定では, 十分に固定することでヘマテイン-アルミニウムが陰イオンと結合しやすくなる.
4.アルコール固定が不十分であると Papanicolaou 染色で用いる酸性色素は細胞質に入り込みにくい.
5.アルコール固定が不十分な検体は退色しやすい.
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