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不登校。うちの場合。(8)特認校に転校する条件が厳しいと思う。
娘が自主的に塾の自習室に通うのを見て、娘は勉強したいんだ、と思った。
学びの歩みを止めてはいけない。
このまま、私立の中学校に行けるのを待つより、転校して再スタートを切ろう、と私は立ち上がった。
もし、娘が中学校に行けなくなったらここに転校しよう、と決めていた特認校のことを教育委員会に聞きに行った。
市役所の別棟、2階奥に、教育委員会はあった。初めて行った。
担当してくれた若い女性職員は、私が娘を特認校に転校させたいと言ったら、開口一番に、「その学校は、原則として、保護者が送迎することが条件になっていますが、大丈夫ですか?」と聞いた。
いざ、転校の手続きをする段階になったら「送迎が難しい」という理由で、断られるおうちが多いのだと言う。
車で片道50分。
往復100分。
それを毎日2往復、である。
女性職員に聞かれて一瞬ひるんだが、一年間だから、なんとしても送迎する、と覚悟を決めて、「送迎に関しては大丈夫です。夫と協力して、送迎するつもりです。」と答えた。
私は朝は9時に出社、17時に退社する。パートタイムで働いている。
娘の下に小学生の弟がいて、小学校に行くのは7時15分。
特認校は、7時半から8時半までに登校することになっている。
弟を見送ってから娘を学校に送り届け、そのまま出社しても会社に遅刻してしまう。
一方、夫は朝は、8時に出社、帰宅は18時すぎである。
家を6時半に出ても、こちらも遅刻してしまう。
どちらにしても、今のシフトでは難しいのである。
しかも、特認校に入学できる条件として、部活に必ず入部すること、というものがあった。
部活動は、一つしかない。
バトミントン部だった。
全校生徒がバトミントン部に入部していた。そして、県大会に出場するくらいかなり力を入れて指導していた。
その部活動のため、下校時刻は夏は18時半、冬は17時半、とサマータイムを導入しているため年間を通してバラバラだった。
女性職員に、「大丈夫です」と答えたはいいが、全く大丈夫ではなかった。でも、いざとなったら、私が仕事を辞めて娘を送迎するつもりだった。
転校の流れとして、まずは、学校を見学して、通学を希望するなら、特認校の校長先生と面談して、それに合格したら、1か月間体験入学をしてもらう、と言われた。
1か月間、実際に学校に通学して、通えたら、正式に転校を認めるということらしい。
もっと簡単に転校できると思っていたので、胸の中でため息をついてしまった。
帰宅して、夫に送迎のことを相談した。
てっきり、「俺は送迎は無理」と言われるかと思ったら、「朝の出社時間を30分遅らせて、昼休み時間をその分30分短縮してもらえないか、会社に聞いてみる」と言ってくれた。
そして、実際に、自分の昼休みを削って毎朝の送迎をしてくれた。
初めて、夫が協力してくれた。でも、そのおかげで私は仕事を続けることができた。
これは、今でも本当に感謝している。
下校の迎えに関しては、私がパートの時間を短縮することで解決した。私の会社にも、とても迷惑をかけてしまった。
本当に、周りに助けてもらった。
この時期は、私立の中学校に転出の手続きや、学校に置いてた荷物を取りに行ったり、特認校の転入の一連の手続きなど、やることがたくさんありすぎて、すべてが終わったときは、熱が出て寝込んでしまった。
(不登校、うちの場合。(9)へ続く)