新作『Human Error Noise #1,#2』についての解説文/小林紗織(小指)
【『Human Error Noise #1,#2』を制作した日の日記】
文芸誌『MONKEY』で以前、柴田元幸さんが訳されたフィリップ・K・ディックの『プリザビング・マシン』という短篇の挿絵を描かせて頂いたことがあった。「楽譜を動物に変換する機械」の物語で、ゲラを読ませて頂いた時、頭の中に”夜、音と動物の間みたいな謎の存在が、不協和音が鳴り響く中で野蛮に暴れ回っている姿”が浮かんだ。実際に描き始めてみると、そのけたたましく音を出しながらかけずり回る謎の”生き物”の全貌が