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もう一人の母

夫の母。私の信頼する女性。

破綻夫婦だが、夫の母のことはもしかして前世で家族だったのでは、と本気で思うほど信頼している。

ものすごい苦労されてきた人で、これぞ昭和の家庭、姑にいびられ夫に殴られ、ひたすら家庭のためフルで働き家事も手を抜かず。中学を卒業してから一切休まず働きづめの一生だった。自分は二の次、家族が第一。心も体も強い人だった。

その母が余命わずかとなった。実父に続き、看取りの時が近づいている。父の時、私は死についてあまりにも無知だった。何もできないうちに見送ってしまった。人が死んでこそわかることがある。それはすごく大きな学びだ。父が教えてくれたことを、今度はちゃんとやろうと思う。ちゃんと、ありがとうと言い続けることだ。