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接客の違いが生む「次もここに来たい」効果

先日私が日用雑貨を扱うチェーン店に行った時の話です。

私がよく立ち寄るのはA店。先日はたまたまB店に。チェーン店ですから、品ぞろえに大差ありません。レジは女性店員さんで、ほぼ変わらない年代。


会計を済ませると

  • A店:袋はどうしますか?

  • B店:袋にいれますか? 袋は無料なんですけれど、要らないという方もいるので一応お聞きしてるんですよ。


A店では「当然いらないですよね」というニュアンスで言われますし、店員さんが袋に手をやることもありません。
今どきは、ほとんどのお店で袋は有料になっていますから、それは当たり前かなと思っていました。

とりわけA店の態度が悪いということではありませんが、楽しそうに話をされるB店の店員さんには好感がもてました。
何度もそのチェーン店を利用してますけれど、袋が無料だったことも始めて知りましたし。

次によくあるお店のスタンプカード。私は持っていません。

  • A店:カードをお持ちですか?…と聞かれたことが無い

  • B店:カードをお持ちですか?(無いと分かると)すぐお渡ししますね。このカードがいっぱいになったら500円引きです。土日はポイントが倍ですから、すぐにいっぱいになりますよ。土日に来てくださいね。


「カードを持っていない」と分かった後の流れは、お見事でした。

私がそのお店に行ったのがちょうど日曜日。もうすでにいっぱいスタンプが押してあるカードを渡されて、「土日が狙い目」と教えてくれたわけです。それもとっても楽しそうに。

もちろん、「ショップカードは要らない」という人もいるでしょうから、全てのお客様にとって適切かどうかは別問題として、「同じチェーン店であってもこの違いは何?」と思わざるを得ませんでした。


全国展開をしているチェーン店ですから、接客マニュアルもあれば、決まり事もあるはずです。例えば、「袋が必要かどうかを聞く」というのがマニュアルにあるとするなら

  • A店は、マニュアル通り

  • B店は、マニュアルにないことまでやっている

ということになります。


B店であっても、別の店員さんだったらどうなのか?

もしかしたら、この日のこの人だけのことかもしれないわけです。でも、お店にこういう人が一人でも二人でもいるだけで、他の人にも良い影響を与えることは間違いありません。


「お客様の期待以上の仕事をする」「お客様の想像を超える仕事をする」と言うことがよくありますけれど、これってすごく難しいですよね。
だって、お客様の「期待」とか「想像」って人によって違うわけですから。

マニュアルでコントロールできないことっていうのは、やっぱり「その人自身の向き合い方」のところなんです。

このB店の店員さん、お客様に向き合う姿勢そのものが現れていました。

「お客様の期待以上の仕事をしよう」なんていう意気込みがあるわけではなく、ほんのわずかなお客様との時間を楽しんでいる、それもごく自然にというかんじ。

「ただそれだけのこと」と言ってしまえばそれまでですが、結果的に私はこの店員さんに好印象を持ちましたし、その日の買い物がとてもハッピーに思えました。それに、「なるべくA店じゃなくてB店で買おう」と思うことにも。


マニュアルにもできない、数字にも表れないところです。
そして今は、何でもAIにお任せできちゃう時代。
でも、仕事に対する考え方や捉え方が行動としてハッキリ見えるっていうのは人にしかできないことですから…これが大事!


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