見出し画像

助産師が考える歯科検診の重要性

数日前に「国民皆歯科検診」導入の方針が骨太の方針に盛り込まれましたね。

私も、タイミングよく、半年ぶりの歯科検診に今日、行ってきました。

今日は、助産師目線で考える歯科検診について書こうと思います。


妊婦健診であまり言わないけれど…

結論から言うと、歯科検診は妊娠中も産後も大事だと思います。

妊婦健診で、わざわざ
「歯科検診に行ってね」
ってアドバイスくれる助産師さんって
少ないんじゃないかなと私は思います。

なぜなら、限られた時間で伝えたいことが山盛りで、
歯科検診については優先度が低く見られがちだから。

でも、私は歯科検診ってすごく大事だと思います。

数字的にみる

じゃあ、どのくらい大事かというのを数字で見てみましょう。

妊婦さんが歯周病になった場合、切迫早産・低出生体重児のリスクは7倍と言われています。

歯周病だけに関して言えば、歯周病のほうが飲酒・喫煙よりリスクが高いくらいです。
(妊娠中の飲酒・喫煙は他にもリスクがあるのでやめた方がよいです)

妊娠中は口腔環境が悪化しやすい

妊娠中は女性ホルモンが多量に分泌されています。
女性ホルモンを好む特有の歯周病菌が存在し、
この菌が妊娠性歯肉炎という歯茎の腫れの原因となります。

ホルモンの影響でそもそも菌が繁殖し、
唾液量がもホルモンの影響で減っている・・・
お口の中が酸性になっている・・・

つわりで歯磨きがままならない・・・

お腹が大きくなるにつれて、
ちょこちょこ食べが増えて口腔衛生が保てない・・・

などなどいろんな
要因が重なって、妊娠中は歯周病やむし歯のリスクが高まっています。

そもそも30代以上の成人の7割程度は歯周病と言われて

います。
歯周病はあらゆる病気との関連性指摘されています。

赤ちゃんのためにも、
全身の健康を守る意味でも、
妊娠中に歯科検診に行っていただくことをお勧めします。

特に、歯ぐきの出血、腫れ、歯や歯ぐきの痛みを自覚されたら、
早めに歯科に相談されることをお勧めしたいです。

そもそも歯科って受診していいの?

これもたまに受ける質問ですが、行っていただいて大丈夫です。
妊娠中1回は見てもらうとよいと思います。

必ず、妊娠中であることを伝えてください。

妊婦さんであることを念頭に治療や指導が受けられます(^^)

母子手帳も忘れずに持っていってください。

母子手帳をよくよく見ていただくと、
妊娠中の歯の状態について記録するページがあります。

費用はおいくら?

費用については、健診なので自費ですが、
歯科に問い合わせてみると安心です。

妊娠中に妊婦さん(パートナーも含む自治体もある)の歯科検診費用を助成してくれる無料券を母子手帳と一緒にもらえる自治体もあります。

パートナーがむし歯だと、出産後にパートナーから赤ちゃんへのむし歯菌の感染も考えられるので、パートナーも一緒に健診を受けてもらえるとより安心です。

ちなみに、今日受けた私の検診は3000円弱でした。

どんな基準で歯医者選べばいい?

私の主観にはなりますが、

  • 無料券が使える歯医者さん

  • 予防歯科に力を入れている歯医者さん

  • 産後、子連れでも行ける歯医者さん

  • 子どもがかかることを見越して、小児科と連携してたり、小児歯科に強い歯医者さん

  • 予防歯科に力を入れている

  • 通いやすい距離

こんな視点で探すとよいのではないのかな~と個人的には思います。

小児も見てもらえるといいみたいな項目入れましたが、
親と子どもで歯医者分けてもいいと思います(我が家は別です)

受診の時期はいつ頃がよいでしょうか?

問題のない方なら、
妊娠中期(妊娠5~7か月くらい)がベストかと思います。

理由は、

  • つわりが落ち着いている。

  • 初期で治療が必要な場合よりも薬剤や治療の幅が広がる。
    (とはいえ、非妊娠時よりは制限はあります)

  • お腹が大きいと、長時間あおむけになると気持ち悪くなりやすい。

  • 出産間近で治療が必要になった場合、治療通院中に出産となってしまったらしばらく歯科に行けなくなってしまう。

以上の点より、痛み・出血・腫れ・・・その他気になることがない場合は、


妊娠中期がベストだと思います。

初期の方で、
痛みや出血、腫れがあって不安な場合は、
電話で問い合わせしてみると、
アドバイスくれると思います。

今日は、妊娠中の歯科検診の重要だと考える理由についてお伝えしました。

私は、初診でかかった3年前に比べて、
磨きのこしも少なくなったとお褒めの言葉を頂戴できました★
注:私は妊娠中ではありません(汗)
  普通の歯科検診です。

歯の健康は大事だと思うので、また半年後の健診にいきます。

よかったら、スキ・フォローしていただけるとウレシイです。
またのご訪問をお待ちしております(^^)/

助産師 こよみ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?