「当たり前と感じている部分を再定義する」 Out of the Box : Ars Electronica #1
Ars Electronica Festival 「Out of the Box」
にて 会社でチームを組み、People Thinking Lab2019というプロジェクトの展示をしています。
複数回に渡って、渡航で感じたことや考えたことについて投稿したいと思います。
Arsの作品について説明を受ける際、
「当たり前と感じている部分を再定義する」という言葉を何回か耳にしました。
たとえば、こちら
Muted Situation # 22: Muted Tchaikovsky's 5th / Samson Young
「オーケストラでの演奏の音をミュートさせて、パフォーマンスで生まれる物理的な音を明らかにさせる」 という映像作品です。
映像を見てみると、オーケストラでは当たり前の演奏の音をなくしても、力強さを感じたり、演奏者の動きに目が行ったり.. などオーケストラの新しい形を作り出しています。
まさに、「オーケストラを聴く」という体験を再定義しています。
長い歴史があるオーケストラだからこそ、この作品の美しさが際立ってると感じます。
当たり前の再定義。
表現研究者の菅さんの「その後を、想像する」という作品が好きです。
この作品では、今までの経験から断片的な情報のその先を予測することができる「当たり前の心地よさ」を感じることができます。
そこで「心地よさ」を超えて、今までにない新しい体験や驚きを生み出すためには、
当たり前と感じている部分を再定義する必要があると感じます。
そのような、当たり前を再定義するタネを探しに、Arsに人が集まるんだろうな と考えていました。
フェスティバルで見た作品について考えることをサボらず、じっくり咀嚼していきたいです。