人生は予測できるものではない。でも、過去にあったやりとり(会話)が数年後に現実に、というようなことがよく起こる。そして、また起こった。冗談(そうなったらいいね、くらいの少しの期待)で話していたことが、現実になりそうだ。引き寄せられているのか、それともこっちが近づいているのか。
先日、本屋に行くと「虫眼とアニ眼」を見つけた。 平成21年8月、虫好きの人から「読んでみたら」ともらった本。気付くと、赤色鉛筆で線をたくさん引いたのを思い出した。旅に出るときは必ず持ち歩き、山で、海で、川で、テントの中で、カフェで、いろんな場所で読んできた。何年経っても、グッとくる一文は変わらない。何度読んだかもわからない色褪せた文庫本。 旅に出る前に、と本を探しに来た。 令和四年十二月二十五日第十五刷、赤線が引かれていない真っ新なこの本をまた読みながら旅に
道東・弟子屈町にある中華料理店。クリーム色の建物に赤字で小さく書かれた「青龍」の二文字。寡黙なおじいちゃんと、樹木希林やもたいまさこを彷彿とさせるおばあちゃん。店内の本棚には猫の本。窓の外には猫。おばあちゃんも猫っぽい雰囲気。懐かしさを感じるテーブルとお皿の色。 ちいさな街の中華屋さん。川湯温泉駅方面へ行く前に立ち寄って、春巻きとあんかけ焼きそばを食べるのがいつもの流れ。気軽に、でも落ち着いて食事ができるそんな一軒。2022年の秋、コロナでテイクアウトしかできず、釧路川
ガヤガヤしている教室でも、習字の時間となれば厳かな雰囲気になる。 小学3年生からはじまる習字。硯の置く向き、墨液の量、磨りたくなる墨、床に落ちる文鎮の音、半紙に滲む墨、汚したくない服、汚れてしまう手。他の教科では見られない子どもたちの“戸惑い”と“葛藤”が見えてくるのが習字の授業。 右か、左か。陸か、海か。 硯は右側に、と伝えても、必ず毎時間左側に置く子どもが数人いる(左利きではない)。「右側にあると、書いてる時に手がぶつかる」とか「半紙が右側の方が落ち着く」とか「隣の
ある時、職場で「動物に例えたら何だろうね」とよくある話のネタで盛り上がっていた時のこと。走り方がペンギン、顔が猫っぽい、動くスピードがチンアナゴ・・・と私が動物名を出していく。 「じゃあ私は?」 と聞くと、 「うーん、鹿っぽいけど、なんか違う」 と。 翌日———―。 「ダチョウだわ!ダチョウ!ダチョウだって!」 と先輩Nさんが爆笑しながらそう言う。 いやいやいや、ダチョウって。そもそもダチョウの生態をよく知らないし顔だってパッと思い浮かばない。 Nさんに