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もう閉鎖された喫煙所の思い出。
羽田空港第一ターミナル。隅っこ1番搭乗口の今はもう廃止になって灰色のシートに包まれた喫煙所で話しかけられたのです。
「ねぇ、火貸して」
振り返るとそこには超ミニの革タイトスカートにライダースジャケットのシーナがいました。あまりにびっくりして、「あっはい!」しか言えませんでした。
ポケットのライターを探りながら正気に戻って「僕4回くらいライブ観にいってます!」「イルパラッツォや門司港にも行ったんです!」って、猛アピールしました。そうすると後ろに大きな鮎川誠が立っていました。シーナから僕のライターで火をつけてもらってコッチを向いてるもんだからもうほんと、また固まりそうになったけど、ふと思い出して「僕、若松のイノウエさんにギター習ったんですよ!」って話す事ができました。
ずっと以前に戸畑のスタジオに来ていたイノウエさんという熟年地元ロッケンローラーから、シーナのボイトレしてた、って聞いた事があったからです。
まあ、本当かどうかわかんなかったんですが、でも、鮎川さんは「へー、そうなん?イノウエ元気にしとっと?」って聞いてくれました。ああ、ホラじゃなかったって安心したけれども(あ、もうイノウエさんにも20年くらいあってないや)と、思い出してそこで話はとまったんじゃなかったかなあと思います。
「写真撮ってください」とか、なかなか言えないもんですよねえ。
もう閉鎖された喫煙所だけれども、前を通るたびに思い出していました。
もうお二人ともいないと思うと、寂しいですよね。
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