1人目の客になれた話 イオンモール北大路のフードコート編
趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。イオンモール北大路のオープニングセレモニーの1人目の客になれなかった私は、セレモニーの最初、同志社大学吹奏楽部だったと思うんですが、学生の皆さんの演奏を聴き、センタープラザを出ました。1人目の客になれなかったオープニングセレモニーに未練はありません。1人目の客になった茶色いTシャツの彼が、私の分までお祝いしてくれるはずです。
どうしてそんなに急いでオープニングセレモニーから離脱したのか、といいますと、本日、イオンモール北大路グランドオープンに合わせて、施設内にオープンするお店が何店か、あるからです。せっかく北大路まで来たんですから、そのうちの1店の1人目の客にはなっておきたい!さきほど、オープニングセレモニーの受付をされていたスタッフの方にフロアガイドをいただきました。そのフロアガイドには、どこに何というお店があるか、だけではなく、どのお店が本日オープンであるかも、わかりやすく書いてありました。それによると、センタープラザのすぐ隣がフードコートになっており、そのフードコートのなかに、本日オープンするお店があるらしい。今日はお昼ご飯用にお弁当を持ってきていますが、お店のオープンは午前10時です。10時台に食べたらお昼の3時頃にはお腹が空きます。お弁当は、そのタイミングで食べることにしよう。
フードコートは10時に開くので、フードコート自体の入口がまだ閉まっています。ここも何箇所か入口があるので、私は意中のお店から最も近い場所にある自動扉の前に待機しました。私が狙いを定めたお店は、どうやら京都初出店。ここ何年か、よく聞くフレーズです。一粒万倍日か京都初出店かくらい、よく聞きます。初出店が北大路のフードコートっていうのが好感持てるじゃありませんか。いきなり、四条河原町とかと違いますねん。
私は自動扉の外に待機しているのですが、フードコートの中の様子も見えます。意中のお店の開店を祝う花輪の前には、ビシッと決めたスーツ姿のおじ様が、そわそわしておられます。おそらく、かの店の偉い人なのでしょう。偉い人というほど偉くはないのかもしれない。下から文句を言われ、上からのハラスメントに耐えるおじ様。本当に北大路のフードコートに客なんか来るのか、と内心、不安なのでしょう。その不安、1人目の客となり、私が拭い去りましょう。
不安といえば、フードコートの中には、このおじ様以外にも何人か、おられまして、明らかに関係者とわかる人はいいのですが、「自分、ひょっとして客とちがうやろな!なんで君は、もう中に入れてるねん!」という人もいるので、実は私も、おじ様と同じく内心、不安でいっぱいです。私の不安もどなたか解消してくださいませんか。と、思っていたら、また関係者入口から人が入ってきました。フードコート内をスマホで撮影しまくっているので、おそらく関係者でしょう。おじ様は、エプロン姿のおじ様と、やや若手とみられるお兄様と3人で何やら話し込んでおられます。
センタープラザ前が俄に活気づいてきました。このあと、何か催しがあるのかもしれません。私の後ろにおじさんが並びました。おじさんの中には、平気で順番抜かしする人もいるので、このおじさんが、そうではないことを願います。センタープラザでは、どうやらフードコートで使えるサービス券のようなものが貰えるらしい。そんなもの、私はいりません。そこに私はいません。私の後ろに並んでいたおじ様が消えて、センタープラザのほうに並び直しました。サービス券が欲しかったらしい。ライバルを1人消してくれたという意味では、私にとっても大きな大きなサービス券です。
別の自動扉の前に1人、待機しています。君もセンタープラザで並びなさいよ。サービス券、貰えるよ。と教えてやりたい。なんとなく、私を出し抜いてやろうと思っているような気がするーーーーっ!あると思います!自動扉が開いた瞬間にダッシュしてやる。先に向こうの自動扉が開いたらどうしよう。
午前10時、ゆっくりと自動扉が開く。3割ほど開いたところで体をねじ込むと「いらっしゃいませー」と威勢のいい声が聞こえる。あまり異様に思われない程度に駆ける。別の自動扉の前で待機していたあの人は、今どこにいるのだろう。もう私には、お店の注文口しか見えていませんでした。ものの5mほどを早歩きしただけで息切れしたような気がする。振り向けば、もう5人ほど私の後ろに並んでいました。
「1人目のお客さま、いらっしゃいませ〜!」私のTシャツを見ての粋な計らいでしょう。この店は繁盛するに違いない。フードコートで食べるのも久しぶりです。注文した中辛三元豚カツカレーが出てくるまで、この呼び出しベルを持ってお待ちください。っていう、その呼び出しベルの数字が「1」で、にんまりしてしまいます。カレーができましたよっていうお知らせにしては喧しすぎるベルが鳴り、提供口へ行くと、中辛三元豚カツカレーが出てきました。最近のカレーは、最初からご飯にルーをかけないのが主流なんでしょうか。東京神田カレーグランプリ史上初のV2というのが、どの程度の箔なのか、正直わからなかった私ですが、食べてみて、その箔は、なかなかのものであるに違いないとわかりました。
6月24日(金)午前10時、イオンモール北大路内フードコートにオープンした「100時間カレー 北大路店」の1人目の客は私です。
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