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You don't have to worry

長男は小学5年生、次男は1年生。新しい環境に身を置いて間もない次男は、いまも情緒が不安定でどこに「地雷」があるかわかりません。自分のことを「ワクイ」と言うのですが、朝早くに喚いているなと思ったら「ワクイが電気点けたかった!!」とギャン泣きしていたり、大人の私たちからすると「なんでそんなところに?」というところに有る地雷に神経を使いがちではあるのです。(私なんぞはほぼ相手にされていないので、神経を使いがちなのは妻なのですが)

しかし、その姿を見て私なんかは、少し羨ましかったりもする。大人になれば、自分の中にある地雷を踏まれても、踏み躙られても、声をあげることが「大人気ない」といわれてしまいがちです。おかしいと思ったことを、それが世間的に本当におかしいのかとか、気にすることなく、ひたすら素直に「おかしい」と異を唱え泣き喚く姿が眩しかったりするのは、決して母親がワクイに無断で点けてしまった電気の灯りのせいではないと思う。

次男がそんなですから、小学5年の長男が近頃実に逞しく頼りになります。大人の感覚に理解を示すようになったし、次男の面倒見も実にいい。どこで知るのか、難しい言葉もよく知ってる。話していても、もう大人と話している感じなのですが、それでもやっぱり、まだ小学5年生です。いつもこの子なりに気張って生きているから時にそれが緩んだときにウワッと感情が溢れてしまうことがあるみたいです。

土曜日は翌日も休みなので宿題など、やらないといけないことを後回しにしがち。私は週に4回、15分ずつNHKラジオの「中学生の基礎英語2」をこの子と聴いているのですが、今週は帰りの遅い日が続いたため、あと2回残っていました。なので、お昼過ぎに帰宅した際、「今日は英語するぞ」と伝えていたのですが、その後、なかなかニンテンドースイッチのゲームをやめず、こちらは新聞を読みながら、内心どうしたものかと思っていました。そうすると、どれくらい時間が経ったか、妻が「いい加減にゲームやめなさい」と言ったので、少し不貞腐れた感じでしぶしぶゲームをやめた長男に、私は随分待たされたこともあり、やや怒気を含んだ口調で「英語するぞ!」と言い、NHK語学講座のアプリを立ち上げました。宿題は明日でもいいとはいえ、英語もゲームの後回しになったし、最近は本も読んでいないし、新聞コラム(朝日新聞の『天声人語』的ポジションの各紙コラム)のコピーも全然読んでいないみたい。少し苛立ちながら「読みなさいって言ってる新聞も全然読んでないやんか」と軽く注意をしたら、堰を切ったようにわんわん泣き出しました。

しかし、そんなに泣かれても、こっちだってせっかく用意している新聞を読んでくれなかったら泣きたいわけです。何一人だけ泣いとんねん!なんて思いながら、構わず「中学生の基礎英語2」のレッスン43を聴き続けておりましたが、5分10分と聴いていても、まだ泣き止みません。お兄ちゃんがわんわん泣いているから、次男のほうも、空気を察してか、何も話さずちょこんと座っています。(弟はこういう空気の読み方がうまい)
英語講師の声と長男のぎゃん泣きだけが部屋に響きます。

やらないといけないことをわかっていて、ゲームを終えたら一つずつ、やろうと思っていた矢先に「あれをやれ、これをやれ」と一気に言われたことで、悲しくなって涙が止まらなくなった長男の感情と、「中学生の基礎英語2」は本来、なんにも関わりはないはずなのですが、こういう時、絶妙なハマり方をすることがあるもので、まだ長男が泣き止まないなか、講師が言いました。

それではリピートしましょう。
You don't have to worry.
(心配する必要はないよ)
そのフレーズを聴いた途端に私は泣いている長男のことが激しく愛おしくなり、あなたを苦しめるすべてのことから守ってあげたいと思いました。


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