1人目の客になれた話 京都三条両替町編
趣味はオープンしたお店の1人目の客になることです。へえ、なかなか面白いことをやっておられるんですね。最近ではいつ1人目の客になったんですか。えーと、去年の末に・・・
趣味って言う割にはあんまり1人目の客になってないんですね。と苦笑されないためにも令和5年、なるべく早くにどこかの1人目の客になりたいと思っているところ、室町三条に今日セブンイレブンがオープンするという話を聞きました。
セブンイレブンは先日、紫野泉堂町にオープンした新店の1人目の客になれなかったので私にとってはリベンジです。それにしても私の知っているだけでこの何週間かの間に2軒セブンイレブンがオープンするわけですから、知らないところでは毎時毎分どこかでセブンイレブンがオープンしているかもしれません。
無事6時半前に到着すると誰も並んでいる人はいません。室町三条と思っていましたが、店舗は「京都三条両替町店」でした。長い。そして私の予想ではおそらく両替はしてもらえない。
まだ手動のままの自動扉が半開きになっており、店内に厚手のセーターを着た東南アジア系とみられる男性が見えましたが、まさか客ではあるまいな、と思っていたら扉の間からヌイっと顔を出してきて「オープンは七時です」とややカタコトの日本語でお話しされました。大丈夫ですと答えると、しばらくしたら外に出てきて私に微笑みかけてから西へ去っていかれました。あの人はどういう立場の人なんだろうか。
まだ7時前だというのに三条通りは、けっこう人が行き交います。三条通り商店街をランニングしている女性がいて野口みずきかと思いました。いつの話やねん。
7時まであと二十五分というところでヤッケを着た若者が私を差し置いて入店しようとしましたが、まだ自動扉が手動のままなので入れませんでした。訝りながら私を一瞥し、店に貼ってあるAM7時OPENの貼り紙を見て、あきらめて去っていくのだろうと思っていたら、私の背後に並びました。危ない危ない。余裕ぶっこいていたら今日も2人目の客になってしまうところでした。それにしても、私はいまだに「AM」が午前か午後か悩んでしまい「イレブンPMが午後だったからAMは午前だな」といちいち頭の中で考えてしまう。あれはたぶん外国語を日本語に変換するときと同じ脳みそだと思う。
まだまだ肌寒い朝ですが、オープン十分前にダウンジャケットを脱いで「1人目の客」とプリントされた赤いTシャツを見せつけてやりましたがもう扉は閉まり切っており、誰も見てくれません。わざわざ振り向いてヤッケの兄ちゃんに見せびらかしてやろうか。
午前7時、扉は自動扉になる。両側にスタッフが居並ぶなかを堂々と入店する。この瞬間がたまらない。無事に精算も1人目にすませる。
令和5年2月28日にオープンしたセブンイレブン京都三条両替町店の1人目の客は私です。