京都のパン屋さん ぱんのちはれ
一乗寺といえば、だいたいの人が「あー、ラーメン街道ね」というし、そうでない人のほとんどが「あー、恵文社ね」という。別に間違ってはいないけど、それだけではない。一乗寺=ラーメン街道、一乗寺=恵文社っていうのは、わかりやすいけど、わかりやすさを取るとあぶれてしまうものもある。土星の周りの輪っかを輪っかと捉えるか、氷の粒と捉えるか、たこせんは円なのか、ギザギザなのか。知れば知るほど情報は細部にわたり、さらに深みが増し、その分謎が深まる。めんどくさくなれば途中で謎を追うのをやめる。苦手な人のことを「あの人は◯◯だから」と片付けてしまうのは、それ以上その人と付き合いたくないからで、好意があれば、もっと知ろうと思うもの。一乗寺を=ラーメン街道で終わらせてしまう人は一乗寺のことがそんなに好きではないのだ。
そんなことまで書いておいて、ほなオノレは一乗寺の何を知っとるんじゃワレ?とキツめの関西弁でイキられたら逃げるしかないのだが、一乗寺には好きなパン屋さんが一軒ある。「ぱんのちはれ」というお店。叡電の一乗寺駅のすぐ近くにあるシュッとしたお店。シュッとしてるものを見るとパブロフの犬みたいにビートルズのカム・トゥゲザーを思い出してしまう。シュッ!
「ぱんのちはれ」と書いたけど、店の看板にはお日様マークのなかに「pan nochi hare」と書いてある。初見でもどうやら英語ではなさそうだとわかるのはどうしてなんだろうか。
午後3時頃なんて割と暇な時間のはずだが、私が店に入っている5分ほどの間、絶え間なく客が出入りしており、そのうえ私以外の客は全員女性であった。たぶん全員私の一回りほど年下だった。たまたまなのか、実際に客層はほぼ若い女性なのか、わからないが、お昼時は行列もできるんじゃなかろうか。
あの調子だと、意外と「一乗寺?あー、ぱんのちはれのね」なんていう人が多いかもしれない。
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