誰も知らない放課後の秘密【怪談・怖い話】
中学生の時、私はどうしようもなく太っていた。
他の子たちと比べて、顔に脂肪がつきやすく、全体的に丸みを帯びていたから、いじめのターゲットになるのは時間の問題だったのかもしれない。
最初は、ただのからかい程度だった。
「おい、デブ!」と言われるのが日常茶飯事で、教科書やノートに落書きされるのも当たり前だった。
だけど、私がその程度じゃ泣きもしなかったから、彼女たちはどんどんエスカレートしていった。
次第にそれは陰湿なものへと変わり、暴力も加わっていった。
「いじめなんてない」と学校は言い張ったが、私は毎日死角になるような場所で殴られ、蹴られ続けた。
その日もいつものように暴力を振るわれていた時、突然、彼女たちの一人がみぞおちに強烈なキックを入れてきた。
息が止まり、頭が真っ白になりながらも、何かが私の中で静かに弾けた。
その瞬間、自分の中に積もり積もったものが吐き出されていくような気がした。
それが昼に食べたものと一緒に戻されていくと同時に、妙に心地よい感覚に包まれた。
その心地よさに突き動かされ、私はそばにあった石を手に取り、力の加減も知らずに彼女たちに振り下ろした。
自分でも信じられないほど冷静に、確実に、一人一人を狙って。
「痛い、やめて、痛いよ!」と泣き叫ぶ声が耳に響くたびに、私は笑いがこみ上げてくるのを抑えられなかった。
今まで押し殺していた感情が爆発して、抑えようもなかった。
クラスの女子全員が逃げ惑うのを見ながら、私は心底可笑しくなったんだ。
「こんな小さな石で何を怖がっているんだろう?」って。
結局、団地の住人たちが駆けつけて、私たちを引き離してくれたけど、誰も私の行動を非難しなかった。
むしろ、私の痣を見た彼女たちの親は黙って帰っていったし、学校も私に責任を追及しようともしなかった。
結局、あのときみぞおちを蹴った女子と、首謀者とされる女子は転校していった。
いじめも、私の暴力も、すべてなかったことにされて、私は卒業を迎えた。
今でも噂によれば、みぞおちを蹴った彼女の頭には深い傷跡が残っているらしい。
その傷を見るたびに、彼女は自分がしたことを思い出すのだろうか?
私の体にも、いまだに黒ずんだ痣が残っているけれど、それはもう気にしていない。
ただ、たまに思うんだ。
あのとき、私は何かを失ってしまったのかもしれないって。
[出典:9 :本当にあった怖い名無し:2005/12/10(土) 16:48:42 ID:w7N0aa3M0]
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