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死者からのメッセージ【怪談・怖い話】

これは、古いオカルト本に書かれていたという話だ。1970年代のアメリカで行われた、奇妙な実験についての記述が印象的だったという。

アメリカの心霊調査チームが、ある交通事故現場で試みた実験。場所は幹線道路沿い、歩道にあるフェンスに突っ込んで亡くなった被害者が横たわっていた場所だ。チームは録音状態にしたテープレコーダーを、事故現場にそっと設置した。録音が始まる前、調査員は静かに語りかけた。「貴方の無念な思い、もし伝えたいメッセージがあるならば、このテープに残してください」と。

幹線道路という立地にもかかわらず、不思議なことに録音されたテープには一切の雑音が含まれていなかった。道路を行き交う車の音も、風の音さえも。代わりに、被害者のものと思われる声がはっきりと残されていたという。声紋を調べたところ、その声は確かに亡くなった人物と一致した。だが、その現実離れした結果に、調査チームはただ驚愕するしかなかった。

この話が波紋を広げると、他の心霊現象の現場でも同様の実験が行われるようになった。事故物件や未解決事件の現場、いわゆる心霊スポットでレコーダーを設置し、死者からのメッセージを求めたのだ。そして、ある種の結果が得られることもあった。しかし、誰もが容易に受け入れられるものではなく、そこに潜む闇は深いものだった。

同様の実験が、イギリスの古い体育館でも行われたという話も伝えられている。ここは、戦時中に空軍パイロットが命を落とした場所で、その亡霊が出没するという噂があった。ある大学生がテープレコーダーを置き、その場を離れたところ、録音されたのはプロペラ機の轟音と、男性二人の掛け声であった。その音声をBBCラジオが放送した際には、ペットがパニックに陥り、リスナーからも騒然とした反応が寄せられた。日本の音響研究所による鑑定では、その音は確かにプロペラ機のものであり、驚くべきことに、時速110キロでレコーダーのすぐ横を通過したという。

これらの実験が成功するたびに、彼らが本当に何を録音しているのか、誰もが疑念を抱く。果たしてそれは、亡者の無念の声なのか、それとも人が踏み入れてはならない、別の世界からの響きなのか――。真相は、未だに闇の中である。

[出典:96 :本当にあった怖い名無し:2011/04/26(火) 14:47:30.40 ID:PkHqYkcPO ]



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