吾妻・真田忍者ツアー
吾妻真田忍者ツアー3日目のトリは、吾妻の行者達が修業をした岩櫃城の鬼門を護る観音山不動堂にて滝行の実演でした。
真田の忍び達は「密」とも言われ、その殆どが山中での修験雑密の修業を通じ神通力とも言える特殊な感覚を身に着けておりました。
無論私の先祖や先師先達もその様な方が多かったので、私も弱冠年よりこの道を囓って参りました。
その様なことから、真田忍者のありのままの姿を知って頂く為にも、吾妻の聖所とも言えるこの地にて、大自然に自らを放下することでその力を得る「入瀧行」を体感して貰いたかったのです。
私自身、こちらのお瀧は久しぶりだったので、生臭を絶って酒塩を捧げ法螺を奏上し、儀軌通りの作法で身固めを行ったのち、意を決してお瀧に入らせて頂きました。
甲賀飯道山の修験の流れも継いで居られる、伴党宗家の川上仁一師のご指導の賜物で、欧米からのお客様方も九字や不動の小呪等を唱え、心一つに斎行していくことが出来ました。
滝壺から轟々と飛び散る飛沫に当たりながら、共に錫杖を振りマントラを唱える体験を経て、参加された皆さんの心にはどんな像が結ばれたでしょうか。
いずれにしても、観念を超えた一つの体験として遺ったのではないか、と皆さんの表情を見て思いました。
また、吾妻渓谷では所縁の方より鎮魂のご依頼があり、不束乍も御霊の幸なる事を祈らせて頂きました。
このような場面場面、やはり先師の存在は勇気付けられ頼りになります。
わが修法の先達でもある川上宗家が控えていてくださった故に恙無く一切の「行」が成満致しましたこと、心より感謝申し上げます。
それにしても、今回も吾妻・真田忍者ツアーは「超」が3つも4っつも付くくらい、コアでディープでした。
自分としては遣りきった充実感が有り、大変満足だったのですが、果たして外国のお客様はついてこれたのであろうか………それだけが気になる私でした☺️