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法印さんの山の教え
吾妻修験・黒岩法印の伝えた、山歩き(猿渡)の教え
の一部。
●山に入る前、必ず護身法、本九字を切る。
●用便のときは作法通りに。
●一定の確りとした足取りで歩く。
さもないと手負いと思われ、熊や山犬に付け入られる。
●手足の付け根を意識して、良く動かす。
木や石にとらわれないように。
●登りは下るような、下りは登るような目附で。
●左転右転は背筋を逆に切る。
●杖は天地を弁え、拍子を量る。
●空いている方の手には杖と同等の石か何かを握り、釣り合いをとる。
●脛に血止め紐を付ける。
●腰帯は低めに締め、腹帯は臍下に締める。
●肚で空気を推すように、手足はそれについてくるように。
●常に目当てを付け、標をつける。
●衣服を極力汚さない。時には普段着で。
●極力休息で止まらない。
●食事も歩き乍ら摂る。
●息は阿吽に使い分け。
●背を柔らかに、時には四足で。
●縄を使うときは、本縄と細引きの二本を。
●意識は前後に、身体は左右に、気は天地に。