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症例レポートクソすぎる問題

こんにちは。理学療法士のこうやうです。

今回は理学療法士業界について話していきたいと思います。

毎年1万人もの人がなるこの職業ですが

だいたいのかたは臨床実習を経験していると思います。

そのときにみな書くであろう

症例レポートがありますが

とんでもなく不満な点がたくさんあります。

私なりに思っていることを書くので

参考にはならないかもしれませんがおつきあいください。

よろしくお願いします。

では始めます。


レポートの問題点

まず最初に結論をあげておくと

ほぼ全部だめです。

これに関しては理学療法士として働いている中で

とても感じたことです。

自分の問題点を他の環境に押し付けている感が否めないですが

許してください。


レポートの内容がやばい

臨床推論の方法についてです。

症例紹介→評価→統合と解釈→問題点抽出→プログラム立案→考察

という流れのものです。

これの何が問題点かというと

症例紹介以外の全部です。


①評価→統合と解釈

MMTやROMなどの基本的な検査を行いますが

ここでまずダメなところがあります。

それは検査結果を出して終わるところです。

筋力低下やROM制限が挙げられるとは思いますが

検査結果を出して終わることにより

検査結果を出す=評価

と勘違いしてしまう学生が続出します。

評価は筋力低下やROM制限が見られた場合に

なぜその機能制限が起きたのかを推察し

改善するべきかしないべきかを判断するまでを行うんです。

ここが特に重要なんですね。

実は機能制限は

改善していいものと悪いものがはっきりあるんです。

例えば変形性膝関節症で膝関節の屈曲伸展制限を

呈している患者さんがいるとします。

迷わず改善する方向になるかもしれませんが

実はこれはやってはいけないことです。

なぜかというとこのROM制限は

膝関節の安定性を確保するためのものだからです。

このように機能制限にも

身体にとってメリットがあるものがあるため

それを見極めなければなりません。

しかし実際に統合と解釈でやっているのはどういうことかというと

自分に都合のいい論文や文献を寄せ集めて

正常から逸脱した点を揚げ足をとるかのように

機能制限による悪影響を羅列し

考えを主張しているだけです。

これでは臨床では通用しないに決まっています。


②問題点抽出

前述したように機能制限によるメリットというのを考えると

実は問題点はそこまで多くないはずです。

助長因子なのか、代償因子なのか。

ここをしっかり見ていかなければなりません。

助長因子は改善するべきですが

代償因子は改善を試みるとむしろ悪化します。

気を付けていきましょう。


③プログラム立案→考察

最後の段階ですが正直特にいうことはありません。

なぜかというと

評価・統合と解釈・問題点抽出がしっかりできていれば

ここは問題ないはずだからです。

ここからいえることは

評価は治療技術の百倍は大事


というとこですね。

治療技術を上げても

根本的な考え方が間違っていれば

効果がないどころか患者を悪くします。

ゴッドハンドはある意味では非常に危険である

ことを念頭に入れましょう。


ここからわかる理学療法業界最大の問題点

レポートの段階で問題があるのはどういうことかというと

養成校のレベルが低いということです。

レポートは実習先でもバイザーから添削してもらいますが

一番最初は養成校の先生方のはずです。

根本的な考え方から間違っているような指導をしては

理学療法業界の発展を妨げるばかりです。

ですから養成校では

もう少し臨床能力をはぐくめるシステムにしたいものです。


本日はこれで以上です。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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