何故、アートを支援する必要があるのか?

クラウドファンディングをする意味とは

クラウドファンディングを始動してから1週間。
有難いことに既に18万ものご支援額になっています。
なんと嬉しいことか。本当にたくさんのご支援ありがとうございます。

しかし、まだまだ目標額までには程遠い。
より多くの皆様のご支援が必要です。引き続き応援のほど
よろしくお願い致します。

しかし今回のプロジェクト、我ながら非常にハードルの高いことをやっているなぁと痛感しています。
無名の作家に誰が支援してくれるのだろう?そもそもこんな自分に支援したくなるものなのだろうか?なぜ個人の画家やりたいことに他人様が支援をしなければならいうのだろう?
そんな不安や悩みが沸々と日々湧いてきております。

元々僕はこのクラウドファンディングという風潮がよく分からなくて
少々疑問だったりしていのです。
先述記した通り、個人のやりたいことに何故他人が支援するのか?
それ程やりたいのなら自分でなんとかするものではないのか?

そんなふうに考えていました。
それでも今回挑戦してみようと思ったのは
少なからずこのクラウドファンディングに興味があり
自分がやってみたらどうなるのかな?という想いがあったからです。

そしてこの想いをやらぬまま生涯を終えるのは余りにも後悔が残りそうで
“やらぬ後悔よりやった後悔”で、成功するのか大失敗するのか
それによって自分にどんな経験がもたらされどんな感情に出会うのか
やってみなきゃ全ては分からないのですよね。

そんな考えに至り身の程も知らず今回のプロジェクトをする事に至りました。

しかしながら、クラウドファンディングというのは
社会貢献や、地域活動、社会福祉のような目的の為であれば支援を受けやすいですが
一無名アーティストが資金を募るというのは非常にハードルが高いそうです。

確かに、社会貢献の目的であれば、自身が支援することにより多くの人のためになると考え社会が豊かになると考え、人は支援するでしょう。
しかし一アーティストの自己の表現の追求のために何故支援しなければならないのでしょうか?
画家をやっている身ではありますが、こんな考えに日々悩まされています。

今回皆様にご支援をお願いしている身として
なぜアートを支援する必要があるのか。
と言う事について考えてみました。


アートは人々にとって必要?不必要?

絵を長いことしているとよく
『絵(アート・芸術)なんて世の中に必要ないでしょう?』
と言われることが度々あります。
僕は画家をしており、絵が大好きで文化的なことを大切にしているので
やっぱそんなことを言われるとナニクソとなります。
しかし同時に、まぁ確かに絶対にないと困るものではなく
ないならないで生きていけるものではあるよなぁ、と妙に納得してしまうのです。

感覚的にアートは絶対的に人間に必要なものだと言えるのですが
あくまでも感覚世界でどうしてもぼやっとしたニュアンスにしかならず
中々言語化出来ていなかったなと。

まず僕は昔からアートは人生や社会を豊かにすることができるツールだと思っています。
芸術は人々の魂を揺さぶり独自の美を持ちます。
芸術を通して人々は美的感覚を養い、生活に喜びと意味を与えることができます。
また芸術は文化としても非常に重要な役割を担っており、歴史や伝統を伝える手段として役立ちます。
教育や社会的成功にも重要で、芸術的な活動を通じて創造性や想像力を刺激し、人生に明るさや希望を与えることも出来ます。
人々が自己実現や社会貢献を果たすための重要な役割と考えます。
このようにどちらかといえば物質的な意味合いよりも、精神的に結びつき人々や社会にとって大切なものです。

近年WebやSNSの発達により目まぐるしい程の情報を我々は毎日目にしています。
欲しいと思った情報はすぐに手の内に入ってしまいます。
とても便利でより多くの可能性が拡がった反面、人々の想像力を奪っていっているなと危惧しています。
欲しいもの、見たいものは全てスマートフォン一つで手に入ってしまい
自分の実現していものの過程を全てすっ飛ばしています。
その過程に素晴らしい発見と喜びがあるのに、その大切さが段々と失われていっているように感じます。
感性の育っていない世の中になっているなと悲しく思います。

そんな世の中になっている今だからこそアートは需要な役割を担っているのではないでしょうか。
感性は、美しいものや芸術作品、自然の風景、音楽などに対して感じる感覚や感情の深さや広がりを表します。
感性が豊かな人は、日常の中でも美しいものや素晴らしいものに敏感に反応し、感動や喜び、癒しを受けることができます。
感性を育てるとは、自分自身の感受性や感覚を磨き、感じる力や感じ方の豊かさを育てることを言います。
感性を育てることは、豊かな人間性の形成や創造的な思考力の向上にも繋がります。
些細なことにでも、美しいな、とか綺麗だな、と感じやすくなれることはこの世知辛い世の中を強く生き抜くためには非常に必要なことです。
日常の中で感じる事に敏感になり、美しいものや素晴らしいものにより良く反応出来るようになるため、更に充実した人生を送ることが出来るはずです。

アートはヒトがヒトらしくある為に必要なのです。
無駄なことを楽しむ事が出来る心の余裕。脳の発達。
それこそが人間独自のものです。
芸術が世の中から消えたらどうなるか。そんな世界イメージできますか?
ただ食べ、寒さ雨露を凌ぎ、子孫を残し死んでゆくだけの世界。
それであれば芸術も音楽も必要ないです。
しかしヒトは独自に進化、進歩の過程で芸術を発展させてきました。
単に楽しむだけの芸術もあれば宗教などと結びついた芸術もあります。
人間にはやはり根底に美しいと感じる心、余白を楽しむ心が本能的に根付いているのではないでしょうか?
実際世の中には芸術で溢れかえっています。
音楽や映画、ドラマや漫画、テレビで流れるCM等によって
人は何かを感じ、日々の疲れを癒しているのです。
思いがけない作品に出会い魂を揺さぶられ、まだ出会ったことのない感情に出会え、奇跡を起こせます。

このようにヒトと芸術は実は切ってもきれない関係性なんですね。
生きている者に豊かさを与え、辛い中でも生きる希望と創造性、想像力を与えてくれる。
大切な役割を担っているから、アート(芸術)は必要なのだと言えます。


アートを支援する必要性とは

江戸時代では、江戸幕府が成立して以来
経済活動が活性化すると、高級商人階級が台頭し、大名や旗本とともに
経済力を持った町人たちが芸術文化を支えるようになっていたのだとか。

なぜ昔の日本人はそこまでに芸術文化を必要と感じ、アーティストを支援していたのでしょう?
一つは、アートが日本の伝統や文化において重要な役割を果たしていたからです。
日本の伝統的な美術や工芸品は、日本の美意識や哲学、宗教と密接に結びついています。
そのため、アーティストや職人は伝統を守り、美を伝える重要な存在とされていたそうです。

また、武士階級を含む上流階級においても、アートは高い評価を受けていました。
宮廷や武家の支援によって、絵画、書道、茶道、華道などの芸術の発展が促進されました。

さらに、アートは社会や地域の発展に寄与するという認識もありました。
特に徳川幕府時代の日本では、地域の繁栄や文化の振興を目指す政策が取られました。
この一環として、アーティストや職人を支援する制度や組織が整備され、
活動を奨励する取り組みが行われました。

以上のような要因が重なり合い、昔の日本ではアーティストが支援を受ける環境が整っていたと言えます。それにより、多くの優れた作品や伝統的な技術が生まれ、日本のアートが発展していったのだそうです。

日本のアートは独自の美意識や技術を持っていました。
伝統的な日本の美術では、自然を尊重し、繊細で独特なデザインや色彩を用いています。
また、茶道や華道などの日本の伝統的な美の形式も存在し、
日常の生活に美を取り入れることに重点を置いています。

さらに、日本のアートは禅や仏教の影響を受けていました。
禅の思想は瞑想や直感を重視し、物事の本質を見極めることを追求しています。
これが日本のアートにおいて、静謐さや内面の美を表現するスタイルを生み出しました。
また、仏教の美術は宗教的なメッセージを伝えるだけでなく、芸術的な技術や表現力にも優れていました。

さらに、日本のアートは職人技術の高さでも評価されています。
日本の伝統的な工芸品や建築物は、細部へのこだわりや技術の粋が光ります。

これらの要素が組み合わさったことによって、日本のアートは独自の魅力と高い品質を持つものとなりました。
多くの人々に感動や称賛を与えることに成功し、それが今もなお評価されているのです。

しかし近代化やグローバル化の進展に伴い、日本の社会や文化も大きな変化を経験してきました。
これにより、伝統的な美意識や技術を受け継ぐ場が減少し、
新たな表現のスタイルが求められるようになりました。

現代のアート市場では、商業的な成功や人気を追求する傾向が強くなっています。そのため、個々の芸術家や作品の多様性や独自性が薄れることがあるかもしれません。

さらに、教育や評価制度の変化も影響しているかもしれません。
芸術教育の削減やアートを学ぶ機会の減少、
アートに対する社会的な評価の変化などが、現代のアートの衰退の一因となっている可能性があります。

優れたアーティストや作品が多く存在し、日本のアートシーンは活気に満ちています。
経済的な理由から継続すことが困難な為、アートという道から退いてしまう人も少なくありません。

僕は画家として、世の中の人々の感性を育てる機会を作りたい。
そして世の中にアートの大切さを再確認してもらい
一人でも多くのアーティストが支援を受けられるような仕組みづくりも出来たらと考えています。

クラウドファンディングをする前は
一個人の活動範囲に過ぎないと思っていたのですが
僕一人の課題ではなく
その先にあるアートシーンやアーティスト仲間、そして世の中の人々の為の活動なんだ
と思い始めました。

成功しようがしまいが、アクションを起こすことで、いろんな人が
いろんな事を感じて考えるきっかけになってくれたら良い。
そんな想いでこのプロジェクトを進めております。

皆様の人生をより豊かにするお手伝いをさせていただきたです。
そのためにはまずこのクラウドファンディングを成功させたい。
より多くの方のご支援が必要です。

引き続き応援の程よろしくお願い申し上げます。


クラウドファンディングページはコチラから!

9月30日まで、ご支援をお待ちしております!!!


長々とお読みくださりありがとうございました。

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