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冒険家・阿部雅龍をしのぶ集い

こんにちは。髙橋こうたです。

先週1月28日、秋田県にかほ市で開催された「阿部雅龍をしのぶ集い」に、パネラーの一人として参加させていただきました。

2023年の南極冒険前に脳腫瘍が見つかり、昨年3月27日にこの世を去った冒険家・阿部雅龍は、大学からの友人で2006年に出会いました。2020年から彼を主人公にした作品「80°05′」の制作を始めたこともあり、ここ数年は特に接する機会が多く、2021年には南極冒険の中継地チリ(プンタ・アレーナス)まで同行させていただきました。

今回のしのぶ集いでは、阿部が恩師として尊敬していた冒険家・大場満郎さんによる基調講演があり、その後、親交のあった4人によるパネルトークが行われました。パネリストは、大場さん、元南極観測隊員の小森智秀さん、写真家の小松由佳さん(日本人女性初のK2登頂を果たした登山家でもある)、そして私の4人。錚々たる皆さまとご一緒できて、貴重なお話も聞けましたし、大場さんと小森さんとは念願の初対面でお会いできて光栄でした。

ちなみに私がお話させていただいた内容の一つとしては、阿部雅龍の「真面目さ」について。

彼は講演やインタビューなど様々な場で、自分のことを「凡人」と語ります。2019年に日本人初のメスナールートによる南極点到達(単独徒歩)をはじめ様々な冒険実績があって、その都度資金調達も自ら中心にこなし、講演会などで雄弁に語る姿を見ていると、謙遜に聞こえるかもしれませんが、私が出会った2006年当時は確かに凡人に見えました。とても人見知りで不器用で、本人が「運動神経がない」と語った通り本当に運動神経がなくて、この人は本当に大丈夫なのだろうか?という印象。

でも当時から冒険を語る口調は、真っ直ぐで真面目で、相当な勉強量と試行錯誤を繰り返してきたのだと思います。だからこそ彼を見ていると「夢」があるなと。努力でそこまで変われるのかと思うと、彼の歩んできた道のりが今後も語り継がれ、どのように次世代に繋がっていくか楽しみです。

あとは、歴史における自分の立ち位置を考えていたことや、冒険学校設立の構想があったことなども語りたかったのですが、時間の関係で残念ながら語れず…。これはぜひまたの機会に。


※以下、NHKのニュースサイトで一部映像をご覧いただけます


最後に、今回お誘いいただいた主催の南極探検隊長白瀬矗顕彰会の小柳さんはじめ、関係者の皆さま、貴重な機会をありがとうございました。

髙橋こうた

小森智秀さん提供


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