他人の力を上手に借りて下さい。(約3000文字)
こんにちは、こうちゃんです。
今回の記事は「他人の力を上手に頼る」というテーマをにしました。
自分で解決できる問題は一人で行うと思いますが、自分一人では解決できない問題に直面した時に上手に人を頼ることができているでしょうか?
ある調査によると、64%の人が「仕事に関して悩みを持っている」と答え、そのうち、53%の人が「悩みを相談できない(しない)」と答えていました。
相談できる相手がいるだけで自分のストレスは大幅に軽減されます。一人で大事なことを悩んでも、解決に至ることはありません。自分の思うことを存分に吐き出せる人がいるだけでその悩みは解決するかもしれません。
1 日本人は、「相談できない」が普通
日本には「相談」という文化が根付いていません。人に相談すると、相手に心配をかけてしまうと思い込み、心配をかけたくないので自分で抱え込んでしまう傾向にあるようです。
例えば、子供が学校にいじめにあっても、親にも教師にも相談しないことが大半です。アメリカでは、小学校からスクールカウンセラーがいて、全生徒と定期的に面接をし、相談のハードルを下げています。アメリカではそのような習慣があります。幼い頃から相談慣れしているので、大人になっても相談ができるのです。
確かに、アメリカみたいに最初から相談のハードルが低い文化の国であれば日本人も悩むことが少なくなりそうですね。
2 「相談しても意味がない」という誤り
相談できない人にどうして相談しなかったのですのか?と質問すると、「相談しても解決できるような問題じゃないので、意味がないです」という人が多いです。このような回答をする人がいます。
確かに、「嫁姑問題」は離婚しない限り、「上司との険悪な関係」は会社を辞めない限り解決しないきがします。
しかし、悩み不安の原因が完全に取り除かれなかったとしても、あなたの「不安」「苦しみ」「辛さ」の受け取り方は、考え変えることで取り除くことができます。
根本的に「他人に相談する」ことの目的は、「問題解決」「原因除去」だけではありません。自分の中にある不安やストレスを解消することが目的なのです。
相談のメリット
1 ガス抜き効果
→ストレスが発散される。
2 不安の減少
→扁桃体の興奮を抑制することができる。
3 悩みの整理
→話す道筋を立てることで、話が整理される。
4 言語化
→現状、原因、診断など曖昧な点がハッキリされる。
5 解決法の発見
→話が整理されることで、自分で対処法に気づく。
6 プロのアドバイス
→専門家に相談することで解決法がもらえる。
ほとんどの人は、相談とは「専門家のアドバイスをもらい、問題解決の手助けとすること」と考えているはずです。それは、相談のメリットの一部でしかありません。たった一度、30分相談しただけでも不安やストレスが相当取り除けます。相談自体に「ガス抜き効果」があるからです。
自分で解決できない問題に直面した時に相談できるように普段から人とコミュニケーションを図っておく必要があります。
3 「相談できる人」を探す
相談しない理由に、「相談する人がいません」と答える人は非常に多いです。そうはいっても、配偶者や親しい友人はいます。「相談できない」のではなく、「相談しずらい」「相談するのが恥ずかしい」と、自分でメンタルブロックをかけているのです。
あなたを心配している人、気にかけてくれる人は必ずいます。その人たちはあなたの相談を歓迎してくれるはずです。
まずは、この人なら相談できるという人を1人だけ決めておきましょう。友人であれば、「親友」が1人いれば十分です。
友達が10人いても、本当に困った時に相談できる人が誰もいなければ意味がありません。
また、夫婦やパートナーと普段から些細な問題について気軽に相談できる関係を作っておくことも重要です。日常の些細な問題について相談できない人が、重大な問題が起きた時に相談できるはずがありません。
4 決める前に相談する
会社を退職する場合、事前に上司に相談なく、いきなり辞表を持ってくる人が近年は多いみたいです。辞職に関するある調査によると、退職の意思を伝えた際に、引き止められた人は、53.7%もいたというデータがあります。事前に相談していれば、会社側の何らかの譲歩や待遇改善が引き出せたかもしれません。
依頼せずに、いきなり大きな決断をするのは、もったいないことです。上司が信頼できないという人もいるでしょうが、部下の相談を受けるのが上司の仕事です。上司、会社側も「言われて初めて気づく」こともあります。相談しずらい相手であっても、相談する勇気を持って「思い切って相談する」ことで可能性が開けるのです。
5 「相談窓口」を活用する!
「家族も友達もいない。相談できる人は誰もいない・・・・」
そんな人でも、大丈夫です。全ての都道府県、市町村の各自治体は、必ず「悩み相談」の窓口を持っています。「健康相談」「法律相談」「お金の相談」「介護の相談」など、各種相談に無料で乗ってくれます。
そのことすら多くの人は知りませんし、利用する人は非常に少ないそうです。相談の窓口は自治体のウェブサイトや広報誌に書かれていますので、調べればすぐにわかります。わからなければ、自治体に直接相談すれば教えてくれます。
例えば、「こんな症状で病院に行っていいのだろうか?」という悩みも、自治体の健康相談にしてみるとよいのです。
借金で自殺まで考えていた人が、自治体の「お金の相談」の窓口でたった一度相談しただけで、スッキリ解決したケースもあります。専門家の説明を受けるだけで、安心・納得することは多いのです。
匿名の電話で相談できる窓口もあります。「どうしても名前や顔を知られたくない」という人も、まずは電話して相談してみましょう。
自分で解決できなければ、誰かの手を借りていいのです。多くの人があなたをに手を差し伸べたいと思っているのです。そのことに気づきましょう。
道に迷っている時も、黙っていたら誰も声をかけてくれません。しかし、「道に迷っているのですが」と声をかけると、とても詳しく教えてくれます。人間は、頼られると嬉しく感じる生き物です。自分の知識や経験を支えると、その人は承認欲求を満たすのです。
ですからあなたも、「相談できる人がいない」と言わないで、自分のプライドに囚われず、相談するべきです。そうすると必ず扉は開きます。
あなたが壁にぶつかった状態のままだと、もっと大きな迷惑を人にかけるかもしれません。ストレスフリーに生きるために、もっと気軽に相談できるようになりましょう。
今回の記事は「他人に力を上手に使う」というテーマで書きました。
私も上手に相談できることができなかったために、しなくてよいミス、心配事などもたくさんありました。今思えばもっと周囲の人たちに頼って生きればよかったと思いました。その経験を得て、私は一人で解決できない問題に出会った時はなるべく人に相談するようにしています。
相談するようになって思ったことは、案外、みんな優しいということに気がつきました。みんな結構相談に乗ってくれるし、親切で丁寧に私の話を聞いてくれます。この事実にもっと早く気がつければよかったなと思いましたね。
人に話すだけも気持ちがスッキリします。そんな人を皆さんにも作って欲しいです。
まずは打ち明ける勇気を持って、相談してみましょう。
今回の記事は以上になります。
参考文献:( 精神科医が教える ストレスフリー超大全 樺沢紫苑 著 )