お祓い
四年前に離婚して、一人暮らしを始めました。
新しい部屋、新しい仕事に慣れない毎日だった。
一年があっという間に過ぎ、色んなことになれてきたやさきの出来事だった。
仕事中に鼻の骨を折る怪我をしてしまい、なーんかやな気分でいたんです。
そのできごとを仲良くしてる友人に話をしたら
「一度お祓い行った方がいいよ、俺知り合いに神主いるからさっ」
と、言われ
スケジュールを合わせて、友人の車に乗せられ三時間、目的の場所に着き、本堂のなかにはいった。
神主と面談をして
自分自身のこと、離婚したこと、仕事のこと、
いろいろ話をした上で、
本題のお祓いが始まり
手を合わせ、神主が合わせた手に数珠をのせ自分にはわからない呪文的な言葉を唱え始めた。
だんだんと神主の声が強くなりはじめたころ、
私のカラダに異変が起き始めた。
カラダ中に力が入り合わせた手が震るえ
激しく歯軋りをしていた。
その体験は35年生きてきた中でも初めてで、
何が起きているのか全く理解できなかった。
神主の声のトーンがさらに強くなって、
私の肩に神主が手を置いた瞬間
カラダ中の力が抜けて、
ものすごく楽になった。
儀式が終わり、神主さんが
「とり憑かれてましたけど、誰か知りたいですか?」
聞かれたので、はいと答えました。
神主が
「奥さんの生き霊です」
こっちが、恨みたいくらいなのにと思っていたけど、それよりも少しだけカラダが軽く感じた。
信じるかどうかは本人次第だし、色んな人が同じようなあるいはそれ以上のことが起きますと神主は話していた。
帰りの道中、どうだった?って聞かれて、わかんないけどスゲー歯軋りしてたんだよね~って言って、
「あっ!!そーいえば嫁が寝てるときスゲー歯軋りしてたわ!」
友人
「マジか!」
二人ともカラダがぞわっとした。
何とも言えない体験でした。