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<読書記録>古典の効能

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日本読書療法学会 会長寺田真理子さんの最新著です。

届いた時に手にとって思わず涙がこぼれそうでした。
紙の本、それも手触りフェチの私にとって、全ての願望が満たされていました。

ちぎり絵のような和紙のカバーに、上品な金箔押しのタイトル
ベージュの落ち着いたトーンと帯

著者の寺田さんの品性がよく現れた装丁でした。

著者名と並んだ 監修 林望先生のお名前

最近は栞紐の無い本がほとんどですが(私のものも)
カバーと同系色の布リボンの栞紐

もう、この本を持っているだけで癒されます。

内容は

「万葉集」
「枕草子」
「古事記」

からのエピソードを、現代の私たちの生き方と通じるテーマに分けて
紹介されています。

好転
戦略
洒脱
遭遇
喪失

平安の昔から、人は今とほとんど変わらぬ心持ちで
同じようなことに悩み、迷い、答えを見つけて生きてきたのだなあと
思うと、コロナ禍やSNSに振り回されているように見えても
それは個人が自分の行動や心持ちで乗り越えられるものも多いということを
確信することができます。

本は全て捨てて、電子化でいい?ですか?
今やほとんどの人にとって重要ではないように見える
「教養」は、本をめくる掌から生まれるものだと確信しました。

古典はちょっと苦手、とおっしゃる方にはなおさら
わかりやすく現代に活かせる内容です。
一個人として、誰にひけらかすわけでもない「教養」を磨く
入り口に立たれてみませんか?

心の時代、価値観をどこに置くか、が健全な精神を保つアイテムになると思います。


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