当会と通信制S高について現役S高生が考えてみた。
こんにちは!NPO法人高卒支援会でボランティアをしています!高校二年生の井上です。先日は共通テスト同日体験模試を受験してきました。まだまだ志望校への道のりは長そうです。そんな受験勉強のスタートを切り始めたばかりの私は、通信制S高に所属しています。今回は当会とS高について、現役S高生目線で語っていきたいと思います。
私がS高に転学するまでの経緯についてはこちらで詳しく説明しています。また、当会との出会いについてはこちらから是非ご覧ください。
1.そもそもS高とは
「N高は聞いたことがあるけど、S高ってなんだ…何が違うの?」と思う方が多い印象があります。そもそも、N(またはS)高等学校は通信制高校(ホームページにはネットの高校と記載されています)で、レポート課題、スクーリング、テストの3点をクリアすれば、全日制高校と同様の高校卒業資格を得ることができます。転学時に試験や面接はありませんでした。
N高とS高の違いは本校の所在地だけで、その他学費やコースなどは同じです。N高の本校キャンパスは沖縄県うるま市、S高は茨城県つくば市です。S高生の私は、去年の夏に茨城の本校キャンパスに行きました。ちなみに、N/S高のNとSにこれといった意味はなく、生徒それぞれが自分なりのN/Sを考えるということになっています(私はまだ自分なりのSの意味を見つけていません)。
2.S高と当会の違い
S高等学校とNPO法人高卒支援会。まずは決定的な違いをご紹介します。それは、S高が通信制高校であることに対し、当会は通信制高校と提携しているサポート校だということです。
「サポート校とは、通信制高校に通う生徒に対して、3年間で卒業ができるよう単位取得・進級などに必要とされる学力や精神面・生活面での支援を行う塾や予備校に近い学習施設です。大半のサポート校は通信制高校と提携しており、サポート校入学の際には通信制高校への同時入学が必要です。」(当会ホームページ参照)
そのため、当会では提携先の通信制高校に籍を置きながら通学する形になります。また、S高は当会と提携していません。
S高(あるいはN校)には通学コース、ネットコース、オンライン通学コースなど様々なコースがありますが、私はネットコースに所属しています。なので、ここからはS高ネットコースに重点を置きたいと思います。
S高ネットコースはレポート提出、スクーリング(年二回)の参加、単位認定試験で基準点以上を取ることが卒業条件になります。それらさえクリアしてしまえば、ネットコースでは通学する必要もないので、完全に自由です。しかし、スクーリングやテストのお知らせをするガイダンスが一か月に一回、担任の先生(メンター)との面談が二か月に一回あります。また、特に日常の過ごし方についての指導はありません。
私が当会とS高ネットコースの違いについて特に思うことは二つです。
1先生(スタッフ)との距離
2生徒同士の交流
コミュニケーションが取りやすい環境にあるのは圧倒的に前者だと思っています。S高では主にslackというアプリを使ってコミュニケーションを取ります。ダイレクトメールの他にも、部活動・同好会チャンネル、timesという自分のことを発信するチャンネル、その他担当メンターのチャンネルで開催されるホームルーム、委員会活動、N・S高主催のイベントにて、他の生徒たちと交流することができます。しかし、自分はネット上でのコミュニケーションに不慣れで、言葉の選び方、絵文字の使い方(気を遣い過ぎだと思いますが)にまでに気を配ってしまい、一つのメッセージを送るのに何分もかけてしまっていました。一度、音楽部に入って、そこで出会った(もちろんネット上で)同学年の生徒と話すことができましたが、会話の内容が重く精神的に疲れてしまいました。そこからどんどんイベントに参加することも消極的になっていきました(そもそもあまり積極的ではなかったのですが)。
あくまで個人的な意見ですが、趣味など他に打ち込めるものがないと仮定して、S高である程度満足できる生活を送るには、かなり積極性がいると思います。相手に話しかけられないなら自分から話しかけないといけないし、新しいことを始めようにもプログラミングやイラスト等の課外授業を受けるにもすべて自分でやる気を起こさなければならないし、何もかも「自分」なのです。そんな自主性は私にはなかったですし、前籍校での不登校を経てネガティブになっていたので、楽しい学校生活をネット上で送るなんということは早々諦めてしまいました。担当メンターとの面談の機会も少ないし、そもそもメンターの先生は一人で何十人もの生徒を担当しているので、頻繁にチャットし合わない限りは、深く交流することは難しいと思います。結局、私は家で一人悶々と勉強するかゴロゴロするだけでした。
その点当会は実際に校舎に通い、当然ネット上のS高とは違って、実際に生徒やスタッフと会って話すことができます。
3.通学コースと当会
では、S高通学コースと当会を比較してみたらどうでしょうか。私は一度、S高のキャンパスを見学しに行ったことがあります。キャンパスでは、レポート学習に加え、グループディスカッションやプロジェクト学習等を行うようですが、私にはハードルが高いように思えました。他の生徒の姿もあったのですが、あの輪に入ることができる気がしないと、なぜか強い抵抗感を覚えていました(未だになぜかわかりません)。
当会ではプロジェクト学習等の社会に直接役立つようなアクティビティはS高通学コースほど徹底して行われていませんが、それでもS高と同じく、不安ではありました。そもそも男子の比率が極めて高いということもあるので…ただ、校舎でやることの自由度は高いです。ほとんどの生徒が自分の勉強を各自でしています。言ってしまえば、当会の方が「緩い」。こちらの方が気安く通えるかな、という気はしました。
しかし、あくまでこれらは私個人の意見となります。通信制高校に対してどう感じるか、キャンパスの雰囲気等の印象は人それぞれだと思いますので、自分で調べてみる、実際に足を運んでいただくことが一番かと思います。
今回もお読みいただきありがとうございました!
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【高尾山】通信制高校・フリースクール生徒の非日常体験
この動画は元不登校、引きこもりの通信制高校・フリースクール生徒による日常の様子を紹介しています。中には数か月前まで不登校や引きこもりだった中学生、高校生もいます。生徒自身が幹事を務め、目的地へのルートを調べたり集金をしたりしています。 今回は、高卒支援会恒例企画の【高尾山】ナイトハイキングをしてきました!
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