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人間的な「質問力」の鍛え方

人材育成やイノベーションの界隈では、「問いを立てる力」の重要性がよく話題になります。エビデンスは不正確みたいですが、アインシュタインもこんな発言を残していたといいます。

「もし自分が死にそうになって、助かる方法を考えるのに1時間あるとしたら、最初の55分は適切な質問を探すのに費やすだろう」
(ピカソも「コンピューターは役に立たない。答えしか教えてくれないからだ」と言っていたとか)

こういう話をすると、そこそこ流行に敏感なビジネスマンからは、「AIを使うことで質問力が鍛えられるよ」という意見が出てきます。

確かにchatGPT等を使えば、自分のプロンプト(質問や指令)がどんな回答を生み出すのかすぐわかるので、質問力を鍛えるためにAIが役立つところはあるでしょう。

でも、おそらく人間にとってもっとも効果的な質問力の鍛え方は、仕事や恋愛における「相手を振り向かせるコミュニケーション」ではないでしょうか。(chatGPTの使い方がうまい人が全員モテているなら、この先の話は無駄になります笑)

自分に興味や好意を抱いてくれてる相手とのコミュニケーションは、あまり苦労しません。適当に話を振っても新しい話題を振ってくれますし、相手から質問が飛んできます。

しかし、「振り向かせたい相手」の場合は違います。下手な受け答えをすれば会話が終了してしまうし、相手も積極的にコミュニケーションを取ろうとはしてくれません。

「休みの日は何してるの?」
「寝てる」

「今日は仕事どうだった?」
「別に」

「何か食べたいものある?」
「何でも」

みたいな会話はあって当たり前。(経験談)

特に最近は、SNSやマッチングアプリで見ず知らずの人ともコミュニケーションが取れる時代です。人気のある人にますます人気が集中し、つまらない人の相手をする時間や義理はますますなくなっています。

人気のある人を振り向かせるには、「相手の関心に刺さる質問」ができるかどうかが重要です。

「プロフィールに書いてる○○って、もしかして○○ですか?」
「え、そこ気付いてくれるんですね!」

「○○さんが言いたかったことって、○○ですよね」
「せやねん! ようわかってんなあ」

「どうして○○さんは○○なんですか?」(※ロミオではない笑)
「それはね、△△だからです!」

言いたくても言えないことや、人に理解されにくいことが通じる相手だと思ってもらえると、振り向いてくれるようになります。そういう信頼関係を築くプロセスで「質問力」は鍛えられていきます。

本を読んだり、AIを試したりすることも一定の効果はありますが、実際的な質問力を鍛えたいなら、ぜひとも「相手を振り向かせるコミュニケーション」に挑戦してみてください。

時には相手に煙たがられたり警戒されたりすることもありますが、「あなたを理解したい」という気持ちさえあれば大丈夫。純粋に自分のことを知ろうとしてくれる相手に対して、人は意外と寛容です。

魅力的な人と良好な関係を築きながら、同時に質問力も鍛えていきましょう。


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ふくだこうしろう@言葉のドレスアップ
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