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協調設計の考え方

協調設計は、多くの企業にて採用されている設計概念です。




防音設計上の協調設計はどうなるでしょうか。
保育園の建築物、建築設備について、協調設計しているのかという視点で捉えてみたいと思います。

パナソニックの住宅防音施工要領書によると、床、壁、天井、窓、ドア、換気、照明、コンセントなどトータルに考慮するとしています。


(園児の声が外に漏れることを嫌う)保育園の建物の防音設計もおそらく同様の施工状態となっていることでしょう。

しかし、防音設計の視点でみて、今回設置されたガスヒートポンプは協調設計状態にあったのでしょうか。
現実に、住宅地への設置に際して配慮不足の点があったことは確定的です。

住宅地にガスヒートポンプ設置する場合、配慮すべき事項
https://note.com/kousansha/n/n91822708ba70

施設全体でみると、協調設計状態にありません。結果として、製造物責任法上の欠陥状態にあり、騒音公害発生設備となってしまいました。

すべての施設について、協調のとれた設計方針を採用していれば、このような状態は防ぐことができました。工場施設の場合は、公害対策について協調のとれた設計としなければ工場施設全体で公害規制を達成することは不可能です。

ガスヒートポンプ室外機に当てはめると、建築物の防音工事においてきめ細かな対策を実施している以上、施設全体で協調設計しているのであれば、施設採用したガスヒートポンプ室外機の設計、据付工事に際し、建築物と同レベルの防音設計が必要ということになります。

協調設計が多くの企業で採用されている設計概念である関係で、許認可対応上、保育園の建築物の防音設計について審議会段階もしくは補助金申請段階で何らかの審査しているのであれば、建築設備の防音対策について審査しないと認可行為における(多くの民間企業にて採用されている)協調設計上の一貫性が失われることになります。

市長公約には「誰もが安心して暮らせる街づくり、行政サービスを高度化し不断の改革に挑戦」と書いてあります。

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