ハラスメントとの闘いは、組織文化との闘い。(ハラスメントと闘う日々①)
ハラスメントとの闘いをはじめた。
先週、社内の相談窓口に申告した。
とは言っても実際に被害を受けたのは一年前。
なぜ今頃になって闘う事を決意し、行動に移したのか。
その経緯含め、一連の出来事をこれから日記的に記していくことにした。
昨年の出来事
私が被害を受けたのはちょうど1年前、10月〜11月頃が一番精神的に苦しめられた時期。
加害者は当時の直属上司。
相手もバカではない。
目立たぬように行為に及び、じわじわと相手を追い詰めていく。いや、追い詰めているという認識は全く無いのだろう。自分なりの教育のやり方だと思っているはずだ。だからこそ尚更達が悪い。
幹部へは事実とは正反対の報告を上げ、忠誠心を示す為、疑いを持つ幹部はいなかった。
追い詰められ、体調の異変も感じていた私は、遂には会社へ行けなくなった。どうしようか迷ったが、まずは上位上司に相談にあがった。組織の中で解決して欲しかったし、解決されると信じていた。
昨年の顛末
しかし、その選択は結果的には誤っていた。
親身に相談に乗ってくれる人などひとりもいなかった。その上の幹部も含め。
人の本性を嫌と言うほど見せつけられた。
初めは話を受け止めてくれたと思った上位上司は手のひらを返し、私の行動にこそ問題があったと態度を翻した。
幹部が、私が指示に従わないと言う加害者の言う事を信じ、問題をすり替えられた。更には加害者を数字を上げられる奴だと評価までしていた。上位上司は態度を変え、幹部の意向に従った。
結果、私は管理職の立場を解かれた。部下を全員奪われた。管理職からプレイヤーに強制的に戻された。表向きは「体調面を考慮して」と言う立て付けだが、実際は懲罰人事だと感じた。
実際、その半期の評価は最低ランクだった。「悪いのはどちらかを決めようとしている訳ではない」、と言っていた幹部の発言も反故にされた。
そして自分を押し殺す毎日
もはやこの組織では誰も信じられない。出社出来なくなったとき、毎日のように心配して電話をしてきてくれたあるひとりの同僚以外は。
4月に、僅か1年で異動させられた私は、もはや会社では自分を出すまいと決意した。しかしそれは辛い毎日だった。
体調がすぐれなくとも、気持ちが沈んでも、誰にも相談はできない。上司に相談しても、その上の幹部の私に対するレッテルがある限り、私にとって有益な方向にはならないことは容易に想像ができた。
会社を辞めようとも思った。しかし気持ちが沈んだままの状態での転職活動はうまく進まない。
そんなある日、ある事実を知った。
苦しんでいるのは自分だけじゃない
あるお世話になっていた別組織の方が、10月から長期休暇に入る事を知らされた。
話を聞くと、強いストレスによる適応障害だという。原因はハラスメント。
その内容は想像を超える壮絶なものだった。
2年間、加害者達(複数いる)と断固とした態度で闘い続けたが、遂に体が持ち堪えきれなくなり、ドクターストップがかかったとのこと。
その気持ちは痛いほど分かった。いや、もともと気持ちの強い人だけに、ダメージは相当大きいかもしれない。
当時の自分の気持ちがフィールドバックした。また気持ちが沈みがちになった。
苦しんでいるのは自分ばかりではない。私以上に苦しい思いをしている人がいる。そして、果敢に闘い続けようとしている。そして例の加害者はまだ同じポジションに立ち続け、元同僚達や元部下達を苦しませ続けている。
このままで良いのかと思い直しはじめた。誰かが声をあげないと事実は隠蔽されたままだ。
そして私自身、今の職場で自分をひた隠しながら、苦しい思いで働き続けるのはもう限界だと感じはじめた。
加害者が昇格試験を受けるという信じられない情報も入ってきた。あのような人を認めてはいけない、昇格させてはいけないと本気で思った。
再び闘う決意
昨年の出来事を振り返り、資料に纏めるのは辛い作業だった。自分を奮い立たせ、なんとか相談窓口に説明した。
正直、この先どうなるかはわからない。窓口は窓口であり、詳細はこの後人事担当者との面談の場で詰めることになる。
気になるのは、問題の認識は持ってもらったもののハラスメントにあたるか否かはグレーだと言われたこと。そして、対象が、加害者だけでなく、幹部の下した判断が正しかったのかという議論に発展することだ。
幹部クラスの方が、昨年下した判断が誤りだったと自ら素直に認めるとは到底思えない。
人は弱い生き物。自分の身を守る為に他人を平気で陥れる。それを去年、嫌と言うほど身に染みて感じた。
ハラスメントは個の問題では無い
私の経験から感じるのは、ハラスメントは加害者個人だけの問題では無い、それを生み出してしまう組織の問題である、ということ。
根っこが腐っていると、また新たな腐った芽が生えてくる。
今回の闘いは、悪しき組織文化との闘いである。そう覚悟をして取り組んでいく。
果たして私なんかに出来る闘いなのか。私の訴えは聞き入れられるのか。それはまだ分からない。
次の人事面談とは少し時間がある。それまでに少し作戦を練ろう。
自信と尊厳を取り戻す為の闘いはつづくーー。