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ホタルツアーと祖母の話
先日、母と妹家族が楠周辺の美しい蛍を見に、はるばるやってきました。
3泊4日のスケジュールだったので雨は降らないか、ちゃんと蛍を見ることができるのか…と心配しましたが、毎年行く美祢(嘉万)の川沿いで素晴らしく美しい蛍をみることができました。
これには家族も大喜び。
楠の近くでは本当に美しい蛍を見ることができるので、蛍ツアーをしたいよね…とずっと話してきたのですが、第一号のゲストはうちの家族になりました。来年は誰を連れていけるかな。
妹が蛍の動画を撮影して祖母にLINEで送ったところ、おまけの素敵な話が。
昔々のこんな素敵な話を聞かせてくれました。
「子どもの頃の思い出がよみがえった。
私が子どもの頃は、蛍を捕まえて太いネギの葉先に蛍を入れたの。
それで上と下をふさぐと、蛍がぷぅーっと光ながらそんの中を飛んでいるのが透けて見えて。 それでしばらく遊んでいられた。
あとは、蛍かごにヨモギの葉を入れて家に持ち帰って、
部屋に釣るしてある蚊帳の中に蛍を何匹か飛ばせながら幸せな気持ちで眠りについた 。いつも朝になると、蛍は一匹もいなくなっていた。
きっと蛍を蚊帳にいれておくと1日で死んでしまうから、お母さんが夜中の間に逃がしてくれてたんだろうね」
何でヨモギを入れるの?と言ったら、よくわからないけど湿ったヨモギを入れておくと長く生きるという話だったそうです。
楠に来てよかったな、と思うことは多々あるのですが
日頃口にすることがない「よかったこと」が色々あって、 1つは祖母の素敵な思い出を、楠の風景を通して聞かせてもらっていることです。
祖母は何度か楠に来たことがありますが、いつも「蓮華畑は原風景」「楠に来ると子どもの時の気持ちに戻れる」「スイバの花をまとめてしごいて、雪合戦のように投げて遊んでいた」など色々な話をしてくれます。
祖母は俳句の先生で、そのせいなのかいつも美しい言葉を選んで話す人だな…とぼんやり思っていましたが、その背景には子どもの頃にみた美しい風景があったのだな、と気付かせてくれました。 町で暮らす祖母だけ見ていたら、決して知ることはありませんでした。
私の息子についても「この上ない素晴らしい環境で育っている。先生が周りにたくさんいる。自然がみんな先生だ」といつも言ってくれ、嬉しい気持ちになります。 (スタッフ/高田夏実)