図書館の本に落書きしちゃったら
朝、水やりをしていたら見知らぬ初老の男性が近づいて来て、「悪いね」とわたしに声をかけ、500mlのペットボトルを差し出した。底に数センチほど、透明な液体が残っていた。
「悪いね。捨てさせてもらえる?」
なのかなと思った。ペットボトルを見ると、遊園地のロケットみたいな三ツ矢サイダーの形をしている。
飲み残しの気の抜けたサイダーだったら困るなと思ったけれど、男性がボトルを傾ける様子はなく、ボトルは上を向いたまま。ホースの水を待っている。
「悪いね。水もらえる?」
だった