心ほぐれるショート小説集/原田マハ「ギフト」
いろんな味の飴玉がつまった瓶のような、ほっと心が緩み、元気が湧いてくる短編集。
「ギフト」は、原田マハさんのショート小説集です。忙しい毎日の中にひそむ、ちょっとした幸せを描いた20編の物語が収録されています。テレビを点ければ暗いニュースばかりが流れる、今こそ読んでいただきたい本です。
この本はこんな人におすすめ
①明日への元気を充電したい
②あたたかい気持ちになる小説が好き
③肩肘張らずに小説を読みたい
それでは、この作品の魅力をご紹介していきたいと思います、ぴょん!
*20編のショート小説
収録されている物語は、どれも10ページにも満たないショート小説です。なので、ちょっとした空き時間にさらりと読むことができます。
どれも優しくあたたかい物語ばかりで、朝読めば1日の活力に、夜読めば明日のための充電になります。個人的には、「15分後の春」という物語が好きでした。
ひとつひとつを読み終えるたび、自分のために誰かが選んでくれた「ギフト」を開けたような心持ちになりました。ぜひ、気になるタイトルから読んでみてください。
*丁寧に紡がれた物語
収録作品は、どれもおとぎ話のようにロマンチックなものが多く、リアリティはやや薄いですが「こんなことが本当に起こったらいいな。」と思えるものばかりです。
起承転結はしっかりありますが、どちらかというと物語というより詩に近いようにも感じます。
お話が短いぶん、言葉のひとつひとつが心に沁みていくような気がしました。
優しい世界観をそのまま反映したような装丁、挿絵も素敵です。女性へ贈り物にもぴったりかと思います。
この本を読んでいる途中、こうさぎの頭に思い浮かんだのは、SixTONESの「Lifetime」という曲でした。
「結婚」や「恋愛」がキーワードの物語が多いからかもしれませんが、「紡ぎ合わせるLifetime」という歌詞が、自然と重なりました。
優しい気持ちになれる物語がつまった本作。リラックスタイムのお供に、ぜひ読んでみてください、ぴょん!
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