「安倍晋三回顧録」財務省とか経産省とか厚労省とか
3月2日(木)雨のち曇り
今朝は雨が降っていた。今日は資源ごみの日なので溜まった雑誌を出そうと思っていたのだが、雨なので出せない。業者がやっているし現物ステーションに持っていけば無料回収されるけど、さてどうするか。古紙価格がどうなっているかは知らないが、少しでも行政の収入になればいいなとは思っているのだが。
昨日は朝のうちに銀行に提出する書類を書いて出しに行ったり、「安倍晋三回顧録」を第9章まで読んだり。この本、まだ後ろがかなりあるなと思っていたら、実際には終わりの方が資料編になっていて本文はそんなに多くない。
いろいろ考えながら読み進めたが、官僚の生態分析みたいな部分がやはり興味を惹かれる感じはある。経済産業省の役人たちは官邸に来てそれぞれがいろいろ意見を言い、場合によっては総理大臣そっちのけで議論を始めたりしてしまうそうだが、財務省の役人は一人が話している間は他の役人は口を出さず、安倍さんが何をいうかを聞いてそれをきっちりメモを取って帰り、次回に来るときに説得する材料にしようとするのだそうだ。厚生労働省は答弁用にスッキリした資料を出してくるが、その元になった矛盾だらけの杜撰な資料は持って来ず、逆にそれが野党に流されて質問に使われるがその資料を見てないので答えに窮する、みたいなことがしょっちゅうあったとか。
また、安倍さんは積極財政派なので財務省は機会を窺っては足を引っ張り、交代させようとしていたということで、森友問題も彼らが仕組んだのではないかという疑いは今でも持っているという話だった。官僚組織というものもうまく回転するときはいいのだろうけど、政治家が敵に回すと盛大に後ろから弾が飛んでくる事態が起こりがち、みたいな話だなと思った。総理大臣の方向性が国益に合致しない、ということでそうするならまだいいのだけど、ほとんどはその省の利益のためにやっていると安倍さんは見ているようで、まあおつかれさまでしたとしか言いようがない。
官僚は誤りを認めないのでその無謬性を糊塗するために文書を改竄したりすることさえしている、というのは一時大企業で品質データの書き換えが行われて(工場設備が設備投資がなく更新されないので生産力も品質も低下しているがそれを表に出せないため)内部告発やらなんやらで混乱していたことと似ている。正確でナンボの仕事とはいえ、人間だから間違いはあるわけで、そうした部分にはもう少しおおらかにした方がむしろ国益に合致するという面もあるのではないかという気がする。
経済産業省は企画型の省庁だからアイデアを出すのが重要だし、フランクな雰囲気が大事なのだと思うが、財務省はとにかく締まり屋で景気の動向をちゃんと見ていない(見ても無視している)のは安倍さんも手を焼いんたんだろうなと思う。厚生労働省に関しては今のコラボ問題でもそうだが、杜撰な監査状況が明らかにされているのは、膨大な情報を扱っているのに人手が足りていないのだろう、組織のリビルディングが必要な面が大きいのではないかという気がした。
これは官僚組織の問題ではないけれども、現在の状況を見ても、選挙情勢や国内事情で外交日程に不都合が生じるというのはある程度は仕方ないとはいえ、例えば今回のG20外相会議に国会日程を優先して林外相が欠席するとか、あり得ない感じだ。そういうのを見ているとやはりまだ岸田さんの国内基盤は弱いんだなと安倍さんの回想と比べれば思う。
今日は突然暖かい感じの日で流石に3月だなと思う。フィジカルもメンタルも体調を整えながら物事を進めていきたいと思う。