国連総会特別会合における林芳正外務大臣の演説:「ウクライナに1日も早い法の支配に基づいた平和の実現を」
2月25日(土)雪のち晴れ
5時ごろ外に出たら車がうっすら雪化粧をしていてお、と思った。降り始めたばかりだったのかなと思うが、今は7時なのだが空は雲もなくなっていて上がった感じ。道路も一時白くなったがもう大丈夫そうなので、大したフリではなかったということだなと思う。
今日は国公立大学の前期試験入試の日。受験生の皆さんはしっかり力を発揮して受験してほしい。
ちょっと仕事の方のことを考えていたり、洗い物をしたり風呂に入ったりした後で出かけて、ガソリンを入れにいった。気がついてみれば今日はもう25日。アフタヌーンとビッグガンガンの発売日だなと思い、どこかでアフタヌーンは買えるだろうなと車を走らせて茅野交差点のスタンドでガソリンを入れ、運動公園上のデイリーで塩パンを買った後、サンリッツロードを走って豊田道を曲がり、お城裏のファミマでアフタヌーンを買って、資源ごみを出してから帰ってきた。
一昨日の晩は整体に行ったわりには寝付きが悪かったのだが、昨日はだいぶ仕事が進んだ安心感もあったのか割とよく眠れた。午前中に母を病院に連れて行き、帰ってきてからなんだか疲れが出てしばらく横なったりしていたのだが。読書の方は進んでないので困ったことだが、まあ割合前向きな気持ちになっているので定着させられればと思う。
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第二次ロシア・ウクライナ戦争の開戦から一年。国連総会特別会合ではロシアに対する即時無条件の撤退を要求する決議が行われ、可決されたが、日本は林芳正外相が演説を行った。この演説がこの戦争関係でよく発言されている学者の方々が称賛していたので私も読んでみたのだが、いい演説だったと思う。
大事なこと、印象に残ったところは3箇所。
This draft resolution is about peace.
However, peace must be based on principles. Hostilities must stop now, but this would not necessarily produce a comprehensive, just and lasting peace.
Imagine yourself. What if a permanent member of the Security Council launched an aggression against your homeland, grabbed your territory, and then ceased hostilities, calling for peace?
I would call it an unjust peace. It would be a victory for the aggressor if such actions were tolerated. It would set a terrible precedent for the rest of the planet. The world would revert to the jungle, where brute force and coercion would prevail.
この決議案は平和に関するものです。
しかし、平和は原則に基づくものでなければなりません。敵対行為は今すぐ止めなければなりませんが、その停止が必ずしも包括的で公正かつ永続的な平和を生み出すわけではありません。
想像してみてください。安全保障理事会の常任理事国が、あなたの祖国に対して侵略を開始し、領土を奪い、その後、平和を訴えて敵対行為を停止したらどうでしょうか。
私はそれを不当な平和と呼ぶでしょう。もしそのような行為が許されるなら、侵略者の勝利となるでしょう。この惑星の他の国々に恐ろしい前例を作ることになります。世界は武力と強制が支配するジャングルに逆戻りしてしまいます。
(翻訳には補助的にDeepL無料版を使用)
ここは原則的なことを、つまり平和に関する決議だからといって喧嘩両成敗にしようというのではなく、侵略者の側の不当性を強調し、停戦そのものよりもロシアのウクライナからの撤退を求めることを強調している。
However, the UN is now being tested. It has been damaged. We need to restore trust in this Organization. We need to unite ourselves again. We need to strengthen the entire Organization to grapple with today's ever more complex and interlinked challenges.
This will entail not only reform of the Security Council, but also enhanced roles for the General Assembly, the Secretary-General, the Economic and Social Council, the Peacebuilding Commission, and other bodies of the United Nations.
しかし、国連は今、試されています。ダメージを受けているのです。私たちはこの国連に対する信頼を回復する必要があります。私たちは再び団結する必要があります。今日の複雑さを増し、相互に関連し合う課題に対処するために、国連全体を強化する必要があります。
これには安全保障理事会の改革だけでなく、総会、事務総長、経済社会理事会、平和構築委員会その他、国際連合の諸機関の役割強化も必要でしょう。
ここは「ウクライナ危機」が「国連の危機」でもあることを強調している。国際平和に対して責任を持つはずの安保理常任理事国が侵略戦争を始めるという基本的に想定されていなかった事態に対し、安全保障理事会の改革はもちろんのこと、国連全体の関連する諸機関を強化しなければならないと強調している。これはまさに現在の国連の直面している最大の問題であって、「国連が何ができるか」「どうしたら平和への道筋をつけられるか」に対する「常任理事国でない国」からの強い問題提起ということになるだろう。
国連は英米が主導してできた組織であるし、「大国」全てを取り込むことでその暴走を抑制することが目的の一つであるわけだけど、ロシアや中国はその立場を利用して自らの権威主義的・帝国主義的目標を実現しようとしているところがある。そこが安保理の機能不全をもたらしているという面はあるわけで、「核の脅し」によって一国だけでも世界と対峙できるという驕慢や開き直りがロシアにあることは明白だろう。そうした単純で野蛮なパワーを用いたゲームに持ち込もうとするロシアに対してそれを抑止する手段を増やすことはまだなくはないだろう(そんなに多くはないしどれだけ有効かも難しいが)し、そこで主導的な役割を果たせる力が日本にはある、という表明なのだろうと思う。
それから個人的にいいなと思ったのはTwitterにも書いたが、
Next year, we should not meet here to mark the second anniversary of this senseless war of aggression. Instead, we should work towards peace guided by the rule of law.
という部分。
「来年、私たちはこの無意味な侵略戦争の2周年を記念して、この場に集うべきではないでしょう。そうではなくて、私たちは法の支配に導かれた平和に向かって努力すべきです。」
ある種のレトリックだが、現在のこの場が「侵略戦争1周年」を「記念して」集まったのではない、「法の支配に導かれた平和」、すなわち国際法を遵守する立場からこの戦争を総括し、侵略者の非道をやめさせて平和を回復すべきだ、それも一年も立たないうちに、ということをこうした表現にこめている。
to mark the second anniversary of this senseless war of aggression
という表現に、苦い笑いを生じさせ「くだらない愚かな蛮行」という評価に対する「その通りだ」という思いを生じさせる効果があるように思う。日本語の演説でここまで直截的な非難はなかなか読めないが、英語だからこそ突っ込んだ表現もできるということもあり、また我々が思う以上に日本は国際社会でちゃんと発言していることがわかるという面でも良かったと思う。
基本的にそんなに難しい表現はないので、こういうのは高校生に読ませるといいなと思うのだが、インターネット時代には誰でも読もうと思えば読める(しかも翻訳もこうしたサイトを使えば自分でできる)のはすごい時代になったなと思う。
ウクライナの「法の支配」に基づいた1日も早い平和を、強く望みたい。
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