お勧めルート
過去にROCK&SNOW(ロック&スノー#014と#059)に発表した内容に、手をいれ修正しました。
私のお勧めルート(関西・四国・中国)です。現在、登攀禁止や自粛のエリアは省きました。
関西編
斜陽 5.9 (駒形岩)
一見するとスラブだが、実は細かいカチが絶妙に続くフェースルート。3ピン目のボルト位置が悪く核心部で落ちるとテラスにあたってしまうが、それらを差し引いても素晴らしい内容。このグレードは辛すぎると思います。
サラマン 5.9+ NP (堡塁岩)
まだ日本のグレードが6級が上限だったころ、憧れだった想い出のルート。スケールはありませんが堡塁岩の顔です。トラッドに興味のある人はぜひ登ってほしい1本です。
スプリングサーテイ 5.10C (不動岩/高木隆明)
僕の山岳会(関西MCC)の先輩の名作です。仕事中に脳溢血で倒れ、逝ってしまいました。合掌
スネークマン 5.11A (香落渓)
香落渓の柱状節理は、岩資源の乏しい関西にあって、世界に通用する本格的なクラックエリアです。スネークマンはシンハンドの登竜門として人気が高いです。
紺碧の宇宙(そら)へ 5.11A (山神社左岩/北出昭彦)
どちらかというと初心者向きの左岩にあって、イレブンの登竜門として絶大な人気を誇ります。岩の真ん中に続く大きなポケット群は天からの贈り物です。
フィギュアヘッド 5.11B 、プロミネンス 5.11B(両方とも駒形岩)
プロミネンスはロック&スノー013号で関西№1に輝いた。サイレントテイアーズとこの2本でイレブン3部作、どれも個性があって面白い。岩の弱点を突いたライン取りは開拓者のセンスが光ります。
タイコ5.11C、ワンマンショー5.11D、ウリウリ5.11D(不動岩)
不動岩のこの3本はチッピングされたり、ホールドが欠けたりして不遇をかこっています。でも間違いなく関西の岩場の1時代を築いた代表するルートたちでした。
被災証明 (通称カンテ)5.12C (蝙蝠谷/上山幸夫)
蝙蝠谷は梅津さんや関係者の並々ならぬ努力で解禁になりました。震災エリアは阪神大震災後に開拓されたため、部分的にもろくこれからもルートは変化し続けるでしょうが、素晴らしいルートは残っていくでしょう。
呪い 5.13B (蝙蝠谷)
セカンドチャンスから壁のど真ん中を行く美しいライン。スケール、品格、ムーブ、このルートこそ関西ナンバーワンにふさわしいルートだと思います。
WARABI 5.13- (山神社獅子岩/中田貢、平石年弘)
短いが薄かぶりにカチとポケットが連続する傑作ルート。
中国・四国編
モスクラック 5.10A NP(三倉岳)
東の小川山、西の三倉と比較される花崗岩の殿堂、三ツ星揃いの中から選ぶのは大変だが、豊富な内容とスケールで右に出るルートはない。途中でピッチを着ることも出来るがぜひつなげて登ってほしい。
半分バナナ 5.11B/C(備中2ルンぜ)
いろんな形状のホールドがあり、薄かぶりのフェイスルートの面白さが全て詰まっている。ルートは対岸から偵察出来て、イレブンクライマーのオンサイトトライに最適。上部までつなげると「バナナおくれ 5.12B」になりますが、これだけでも十分に満足できる1本です。
寺島ルート 5.12A(備中2ルンゼ)
備中2ルンゼの看板ルートです。オンサイトにこだわらない人も是非、自分でムーブを見つけてほしい。その方が登れた時の喜びもひとしおです。
バラクーダ 5.12A(帝釈峡第1道場)
永野村から、まさに奈落の底へと谷を降りていく。そしてこの壁を見上げると誰もが感嘆の声をあげるだろう。下帝釈峡で一番美しいルート。そして西日本を代表するルートでもある。
花よりコルネ 5.12A(帝釈峡花子岩)
ここも最近開拓された、花子岩の看板ルート。内容、スケールともバラクーダに負けず劣らずといった好ルート。帝釈峡の中にあってはアプローチが易しいのもグッド。
もも 5.12A(備中 権現エリア)
これも、西日本を代表する名ルートです。アプローチは車を止めて10メートルです。ビレイは通行する車に気を付けてください。交通量は少ないですが地元の方の生活道路だということを忘れないでください。
燃えない岡山県民 5.12D (備中 川エリア)
備中を代表する1本。薄かぶりの多い備中にあって、このエリアは傾斜が強い。濡れていることが多いが、対岸から遠く観察できるので歩いていく前にチェックして行こう。ホールドが欠けやすいので注意。
クラッシャーリョウ 5.12B (芳井・白滝のエリア 未発表)
備中から少し離れていることもあり、ほとんど人が訪れないが好ルートがたくさんそろっている。なかでも、このルートは内容、スケール(30m)とも素晴らしい。間違いなく西日本を代表するルートだ。興味のある方は僕まで連絡ください。
美しくカンテ 5.12B/C(備中ニューエリア)
ニューエリアの右上部から見上げると惚れ惚れするほど美しい。下部ルートには「ただのアプローチ」と名前がついているが決してただの・・・・・ではない。心してかかってほしい。中間部のダイナミックなコルネ帯を抜けた後、ストレニュアスなフェイスが待っている。最後のランナウトもしびれる。
スーパークラック 5.9 NP(大堂海岸モンキーエリア)
モンキーエリアの顔です。グレードは5.9ですが確実なジャミングやプロテクションの技術が要求され、決して侮れません。ハンドサイズ入門ルート
アメフラシ 5.9 NP(大堂海岸モンキーエリア)
ロック&スノー#059で稲垣さんが推薦されてから一躍脚光を浴びて人気ルートになりました。スモールからワイドまでの多彩なクラック、30Mのスケール、真の総合力が試されます。注意:ビレイ地点が一番下だと60Mで若干足りません。ロープ末端は必ず結んでおきましょう。
シークレット・エイジェントマン 5.11A(大堂海岸 最果てエリア)
真っ白な花崗岩に走る一本のコーナークラック。日本で一番美しいクラックかもしれない。アプローチの困難さ、ユマーリングでの登り返しを含めてクライミング全体を構築する真の総合力が必要とされます。この一本を登るためにここを訪れる価値があります。
ブルーライン 5.11C (島根半島地合/横飛亮)
この岩場で最初にひかれた美しいライン。垂壁系が多い島根の岩場にあって、かぶった壁はそれだけでも貴重だ。がばホールドで3段ハングを豪快に越えていくのは文句なしに楽しい。こんなにいい岩なのにあまり知られていないのは、長いアプローチと冬は豪雪、夏は灼熱地獄という地勢にあるのだろう。地合の村から海岸線を歩くこと小一時間。もっと多くの人に訪れてほしい。
はつじょうき 5.12A (備中羽山渓)
高難度の集中する羽山において、ウオームアップルートと化している感は否めませんが、その魅力は全然衰えていません。壁に散りばめられたポケット群は自然がくれた芸術品。このルートも隣の岩峰から全貌が観察出来て、トゥエルブのオンサイトを狙うのに最適です。
岬めぐり 5.12A(日和佐 阿瀬比の鼻)
2001年に公開された比較的新しい岩場。ウミガメが産卵にやってくる穏やかな気候で、冬の人気エリアである。岬の灯台へと続く遊歩道を折れ、海岸線へと降りていくと突然、砂岩の大ケーブが出現する。このルートはお披露目コンペの時に一番人気でした。
サウダージ 5.12D(日和佐 阿瀬比の鼻)
芸術的にポケットが散りばめられた美しいルート。内容的にも日和佐を代表するルートになった。発表当時のホールドが欠けているので、難しくなっている。潮位や風の強い日は登れない場合がある。(発表当時のグレードは5.12c)明らかにマトリックス5.12Dより難しいのでこのグレードとした。