オンサイトについて考える
Jack and the Beanstalk On-Site by Sho Aita /
盲目のクライマー會田祥さんの「ジャックと豆の木」オンサイトトライを見た。
25:58の動画~僕にはあっという間だった。
オンサイトとはそのルートの一切の情報を得ず、初見で落ちずに登りきること
隣のカサブランカを登っている映像もあったので、この岩場(花崗岩)の岩質やクラックの癖などは学習済み、インストラクターの田中さんが「オンサイトでトライしてみる?」と声をかけていることから、10Cというグレードがはじめてではなく、グレードを順番に積み重ねてきてもっと上のグレードも経験済みだと推察できる。
ただ、ルートを目で見ることが出来ないというのはどんなに難しいことなのか映像を見た後でも想像できない。
かつて、WCチャンピオンのトーマス・ムラツェク「チェコ1982年生まれ」が来日、小川山に招待された。
「ギヤは日本の友人に借りたけどトポはいらない。僕にはちゃんと目があるからね」
そして小川山、いや日本を代表するルートをことごとく登って帰って行ったそうだ。
つまり、岩を見る眼があればそれ以外の情報は不要、それだけ見えるという事は圧倒的な情報量がある。
それに反して見えない場合は今までの経験とグレードだけが全てで、プロテクションのセットなど含めて現場処理で解決していかなければいけない。
SLCD(カム)のセットは覚えるのが難しいが自分の手で触ってきちんと確認できる。
クライミングラインとプロテクションのラインが同一線上である
トラッド(クラック)だからこそ実現できるブラインド・オンサイトの世界は素晴らしい可能性を秘めている~
次回はグレードについて考えてみよう。