チッピングについて考える


フリーファン087号が届いた。
このテーマで話を書くのはとても気が重いが、機関誌がきた今しかないだろう。
今夏は記録に残る猛暑で、六甲北にある某エリア(未発表)を訪れたクライマーが少なくなかったらしい。
もうこの岩場の存在が知られてから、かなりの年月が経っているので、ほぼ全てのルートがチッピングで開拓されているという事実を知らないクライマーの方が多いかもしれない。いや、知ってても「NO! Chipping!」の議論が巻き起こったのは四半世紀前だから忘れていてもしかたがない。

昔、衝原にある某岩場で次に登るべきルートの物色をしているときに、先輩がそっと後ろに来てこういった。
「○○君、もしこの業界で食べて行くんだったらあのルートみたいに少しでも疑惑のあるルートには触らない方がいいよ!」
この先輩の忠告は今も心の中に生きていて感謝している。

六甲の岩場の話に戻る。開拓されて数十年経ったルートは、いくら見てもどれが加工されたホールドなのか?僕の拙劣な観察眼では全然わからない。
チッピングだけでなく、ボルトなどの支点も今のフリークライミングの基準には適さないので、早くリボルトを望む声もあるらしい。
誤解されないために説明しておくがこの岩場を訪れる人たちに登るなと言ってるわけじゃない。
ただ、僕の独り言がちょっとでも気になったら、フリーファン、或いはボルダリングネットジャパンの過去ログを読んで、自分のクライミングを見つめなおしてみてはどうだろう。

ボルダリングネットジャパン・アーカイブ
激論!チッピングは悪魔の囁き!?
2週間におよぶBBS激論の記録!(全19ページ)
http://www.bouldering.net/japan/column/gekiron/gekiron.html


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