「信頼を得る」ことも投資の1つ

投資は「将来にリターンがあることを見込んで、今のうちにお金を投じておく」という意味がある。日常用語として、お金だけではなく時間や労力にも「投資」の言葉をあてることがある。

このところ、誰かのために時間や労力を使い、その人のために役立つことをして「信頼を得る」ことも、投資の一つなのかなと考えるようになった。

昨年から取引が始まったクライアントから、よりよい条件での契約を、先日ご提示いただき、その思いを大きくした。昨年末にクライアントが困っていたので、私としてもできる限りのご協力をしたという出来事と、普段の業務に対する姿勢を評価していただいてのことだった。

誰かのために時間や労力を投じることで信頼が得られ、将来によりよい仕事や人脈や、通常ありえないようなチャンスにつながるとしたら、それも立派な投資だろう。

私は、セミナーや研修の講師をしたり、イベントのお手伝いをしたりする仕事にも取り組んでいる。その仕事で信頼してくださったお客様から、ご家庭での悩みやお子様の勉強のことをご相談いただくこともある。

ただ、信頼を得るためには「将来、利益を得させてもらいますよ！」という欲望が見えてはいけない。 「目の前の困っている人を助ける」ことに無我夢中になれてはじめて、その行為が投資になる。

私はかつて、自分の仕事の範囲が広がりすぎて、「自分は何者なのか？」と混乱したことがあった。
でも「目の前に困っている人がいて、私の知識やスキルがその困りごとの解決に役立つなら提供する」という立場は、肩書がなんであれ同じだと気が付いた。

そのときから、ライターやコンサルタントといった肩書ではなく「プロ資格マニア」という独自の肩書をつけることにした。資格を取り知識を身に着けることで、誰かの困りごとに対処できる範囲も広がっている。

とはいえ、スキルや技術だけでは誰からも相談されることはない。人として「信頼を得る」ことを、これからも大切にしていきたい。

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