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仕事の思い出:暗号のこと

1990年代まで、アメリカは暗号技術を輸出することをすごく嫌がっていて、強い輸出規制が行われていた。

その理由の1つが、第二次世界大戦中にドイツや日本の暗号を解読するために、アメリカ軍が膨大な時間と労力を費やしたこととされている。

2014年や15年ごろ、私は仕事でOpenSSLの脆弱性(Heartbleed)や、SSL/TLSの脆弱性をついたFREAKについて、書く機会が多かった。

自然と、ドイツ軍の「エニグマ」や、日本の機械式暗号(レッド暗号、パープル暗号等の名称で知られているものもある)についても調べなければならなかった。

機械式暗号で作成されたデータを解読するために、機械の仕組みなどを解析することに加えて、
「機械や暗号技術と向き合うとき、そして情報を暗号化しなければならないとき、人間はどういう心理状態になり、どういう行動を取りやすいか」
を考慮に入れていたという点がおもしろい。

こういう系統の仕事から離れて、少しばかり時間が経つけれど、このとき勉強のためにみた色んな映画や(イミテーション・ゲームなど)、戦時中のことがわかる資料などは、今も興味深く感じる。

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河野陽炎|田舎の一人プロダクション
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