公務員の子育てと多肉植物のすすめ
公務員をしている。
ごくごく一般的なカレンダー通りの休みなので、「わあ、子供としっかり遊べて素敵ね」と思われるかもしれないが、意外とそうでもない部分もある。
連れていく場所がネタ切れ状態
まず、連れていく場所がない。
遊園地や動物園など行ければいいが、世間も休日である土日は大混雑で楽しめたものではない。
「それなら、公園…」と思うかもしれないが、都内でもない僕の地域でも、大きな公園は駐車場ですら料金がかかる。
そのうえ、出足が遅れると10時半ころに満車だったりする。公園を楽しみにしている子を乗せて見る「満車」の表示には背筋が凍る。
小さな近所の児童公園は、保育園の散歩で平日に遊び倒しているらしい。4歳の無邪気な我が子が「行かない」と即答する。
○○ランドや水族館、動物園など、土日は耐えられないほど混んでいる。
以前に国立科学博物館に行ったときは、館内レストランが開店する10時半に店に行ったのだが、すでに整理券が15番目くらいになっていた。
土日の行き先は、なるべくみんなが行かない場所をチョイスする必要がある。
「○○体験会」の有難み
そこで、我が家が重宝しているのが「○○体験会」。
子ども向けに「○○を作ってみよう!」というもので、主にホームセンターや住宅展示場などで、週末に開催されている。
大きな商業施設では、有名キャラクターのショーをしていたりするが、そうしたキャッチ―さは一切なし。
風鈴を作ろうとか、陶器に色を塗るとか、子供の気持ちになって考えたのか疑問な催し。
でもこれが実は土日の子連れに最適だったりする。なにせ空いていて、時間が潰せる。さらに持ち帰ってからも楽しめる。
話題の「体験格差」を0円の小体験の数で埋めに行く、戦略的な側面も兼ね備えている。
この週末に我が家が参加したのは、ホームセンターでの多肉植物寄せ植え体験である。
多肉植物の深み
まず、多肉植物を選ぶ。
多肉植物というと、基本的にはサボテンのことだと思っていたが、そうでもないらしい。とげのない、ぷにぷにしたかわいい植物が並ぶ。
たしかに、子供が鉢に植えるイベントだというのに、トゲトゲの植物が揃っていたら手も足も出ない。
見ると、色々な形のものがある。
ラッパのようなもの、放射状に生えるもの…それぞれ異名のような呼び名もあってかっこいい。
「薄氷」と書いてあるものを子供が手に取ったので、それをメインに詰め込んだ。
実際は保育園児の我が子はきれいに植えられるわけではない。どどんと子供が突っ込んだ植物の根を、パパがさりげなく埋めていくことで完成されていく。こういう共同作業も楽しい。
じわじわと育つ多肉たち
これもイメージになかったが、1月ほどでなんだかちょっと大きくなった。植物なので当然だが、分厚ければ分厚いほどに作り物感が強く感じる。
日当たりのいい場所で適度に水やりすると生育にいいらしい。適度な水やりの適度さが分からないが、水のやりすぎの方が良くない種類が多そうである。
ずぼらな僕にも向いていそう。
我が家は日当たりはいいので、栽培に向いているのかもしれない。
次は花が咲くようなものや、トゲトゲの強そうなやつも欲しくなった。いっぱい置けば置くほど上級者っぽくておしゃれな気がする。
主役だったはずの子供は、最初の2日以降は水をやることがなくなったが、それもまたよし。
いつかどこかで多肉植物と出会ったときに、この薄氷を思い出してほしいと思う。