カルテット公開マスタークラス聴講♪
プロジェクトQ公開マスタークラス@東京音楽大学池袋キャンパスを聴講してまいりました。
新鋭の若手カルテット4組の演奏をタップリ4時間強堪能してきました。楽しかった〜。これだけ長時間聴講すると疲労感もありつつ、徐々に会場内に連帯感のような不思議な雰囲気♨️がうまれ、、クラシック音楽界の将来を担う若手達に聴講者がエールを送るような、暖かく居心地の良い空間になっていました。こういうのイイですよねぇ。
今回は小栗まち絵&今井信子のダブルレジェンドが講師でしたので聴き逃すまいと足を運びましたが、、会場はフツーの教室でした。。
教壇側のスペースを空けて演奏ゾーンが設けられ、周囲に「かぶりつき席」的に椅子も並べられましたが、自分は長時間椅子のみだとキツイなと思い、中央右手の三人掛けデスクに妻と並んで座りました(スコアに書き込みもしたかったし)。
それにしても狭かった、、聴講席キャパは50〜60名程度と思いますがほぼ満席、講師の格も考えると小ホール、せめて大教室を借りて欲しかったなと思ったり。。諸事情あるとは思いますが。。
プロジェクトQは計6組のカルテットがエントリーしており、今年はモーツァルトのハイドン・セットを1曲ずつ担当しています。聴講前はブラームスやベートーヴェンのカルテットも聴きたいなぁと思ってましたが、生演奏で聴くとモーツァルトでも大満足でした😍←単純
カルテット全組の詳細は書ききれませんが、この日聴いた中では「クァルテット風雅」と「クァルテットプリマヴェーラ」の2組が技術的にも安定感があり、アンサンブルの「練度」も高く好印象でした。
「風雅」はアイコンタクトがスゴイ、、中声部のお二人(小西さん、川邊さん)は息がピッタリで中声部の役割が視覚的にもしっかり伝わってきましたし、深い音で全体をしっかり支えるチェロ松谷さんも素晴らしいし、その中で巧みな表現力で自在に動き回る1st落合さんのテクニック(メチャクチャうまい🎻、、)、、なによりカルテットとして統一感が感じられ、1つの楽器のように4人が寄り添って弾いている姿がとても素晴らしかったです。モーツァルトって1stが主役、あとは従者か脇役、、みたいな演奏にもなりがちですが、やはりカルテットはバランス大事だなーと思いました。
「プリマヴェーラ」は特に1st石川さんの表現力と情報発信力(技術力に加えて仕草や表情😊も。。)が抜きんでていて、言いたいことが傍から見ていても伝わってくる(笑)ほど雄弁な演奏でした。風雅同様に連帯感もすばらしかったですし、一人ひとりがここぞという場面ではしっかり楽器を鳴らしていて、、特にチェロ大江さんの身のシッカリ詰まった豊かな音色、細部まで手を抜かない実直な演奏はすごく好みでした。
皆さんとんでもなく上手で、素人の自分にはこれ以上何をどうすればいいのかわからないレベルなのですが、小栗まち絵が指摘する細かい歌いまわしや音符の処理の1つ1つを消化していく毎に目に見えて演奏が良くなっていく、、、やはりレジェンドはスゴイです。今井信子はすっかりお年を召された雰囲気で正直最初は少し心配になりましたが、お手本演奏の音の力強さは失われておらず(バチバチ指板を叩く音が聞こえる、、)安心しました。
スコアに書き込んだ指摘の数々は書ききれませんが、全カルテットが「弓を使い過ぎないで」と指摘されていたのは印象的でした👀
説明が難しいのですが、モーツァルトって譜面はシンプルなので、つい音符をキレイに響かせようとして弓を大きく使い過ぎてしまうのだと思いました(特に上手い人ほど)、小栗まち絵は、フワっと弓を速く多く運ぶと音の芯、和声の構造がぼやけてしまう、コンパクトに弓をつかって身のある音で和声をきちんと聴かせることが大事、末尾の音もボヤっと終わらせない(音価を意識するってことかな)、、といった主旨で仰っていました(たぶん😅・・)。
学びが多く、文化的で充実した一日でした。YouTubeの流し聴きばかりでなく、もっと生の演奏を味わって聴かないといけませんね。
プロジェクトQの公開マスタークラスはあと2回、最終回が11/29㈮で講師が憧れのスーパーレジェンド原田禎夫なので是非聴きたいです。平日なので有休取れるか不明だけど😱なんとか駆け付けたいですわ。