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教本を衝動買い
何か基礎練習をやってみようという気持ちになり、教本を買いました。セヴシックのOpus.3、薄い本ですが40曲入ってます。
セヴシックってヴァイオリン教本だけかと思っていたのですが、チェロもあるんですね、、このOpus.3は右手の鍛錬に良さそうです。
ちなみにSophie Webberさんというチェリストがこの教本の各曲目のポイント紹介やお手本をYou Tubeにアップしてくれており、大変参考になります。
早速1~13曲目までさらってみましたが、基礎の確認にとても良さそうです。後半には一見難しそうな曲もあるので、少しずつ進めていきたいと思います。
弦楽器の響き:「フォーカス」と「ブロード」
トマスティーク社の弦のサウンドチャートでは「フォーカス」と「ブロード」の軸で製品を区分していますが、
弦楽器自体も「フォーカス」と「ブロード」の個体差がありますよね。
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ホースのノズルから飛び出す水でイメージすると分かりやすいかもしれません。ジェット水流のように芯のある音は「フォーカス」、スプレー噴水のように広がりのある音は「ブロード」。
楽器自身の持つパワー(=水の量)は一緒でも、「フォーカス」と「ブロード」により音の性質は大きく異なると思います。
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所属する弦楽合奏団の同志Oさんのチェロ(超高価・・)と自分のチェロの音質の差が、まさに「フォーカス」と「ブロード」の違いに当てはまるなと思っています。
Oさんのチェロは堅く締まった高密度の音で「フォーカス」の典型。倍音が広がる感じが少なくゴリゴリした音質ですが、レーザービームのように弱音でもしっかり周囲に届く力強さがあり、録音でも「あ、Oさんの音だ」とハッキリわかります。
一方で自分のチェロはブワッと倍音が広がる固体で、よく響くので自分で弾いてて心地よいのですが、周囲に溶け込んでしまうのか?、客席では「ソロがよく聴こえなかった」と言われてしまったり(これは実力不足もあるでしょうが・・)、録音で聴き返すと思っていたほど目立っていなかったりします。
もちろん「フォーカス」と「ブロード」の軸だけでチェロの個性は説明しきれないですし(弾き手のスタイルもある)、楽器の優劣を決める要素ではないと思っています。
楽器は簡単に変えられませんが、ソロ曲では「フォーカス寄り」、室内楽曲では「ブロード寄り」のように、曲目や役割、自分の好みによって調整や弦交換で試行錯誤してみるのも楽しいかもしれませんね。