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絶滅したあと

『走馬灯のセトリは考えておいて』読みました。
初!柴田勝家さん読了!
いや、SFの味付けもこんなに今時になるんだとびっくりしました。
面白かったです。

コロナ禍がきっかけとなって福男選びがオンラインになった『オンライン福男』は熾烈になっていく福男選びが淡々と語られているのが印象的でした。
項目分けがちょっとネットにありそうなまとめ方なのが最高ですね!

人が生前のライフログの分身を残せるようになった未来、”この世”を卒業するバーチャルアイドルのラストライブまでの足跡を描く表題作、『走馬灯のセトリは考えておいて』。
こちらも見事でしたね……
Vtuberが流行っている今だからこそ書けるSFでしょう。
”(略)人は技術を進歩させる度に、死との向き合い方も進歩させてきたということだ”
この一文、はっとします。

私が好きなのは『絶滅の作法』。
ある日突然、地球上の生物が絶滅した中、暮らす「佐藤」。
彼の本体は地球から三百光年ほど離れた母星に住んでいますが、思考体を他星系へと飛ばして現地の生物にコピーした肉体に書き込むことで地球に移住しています。
この佐藤がね……人間、日本人らしい生活をしようと思っているのがね……なんだか、可愛いんですよ……

どの短編も面白いので、ぜひ読んでみてください!


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