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猫語を書く

皆さんは、猫、好きでしょうか。
猫、可愛いですよね。
作家にも、猫を愛好していた人は数知れず。
今日ご紹介する本は、その中の1人であるポール・ギャリコの一冊。
『猫語のノート』です。

『猫語のノート』は猫の気持ちが描かれた詩。
猫らしく気まぐれな猫、さながら神のごとく尊大な猫もいますし、ちょっとお間抜けな猫もいます。
猫によって変わる一人称がまた、彼らの個性を際立たせていて、愛おしくなること間違いなし。

可愛すぎる詩のひとつ、『朝のおていれ』をご紹介しましょう。

うんちょ、うんちょ。
あたちはまだ ちっちゃいから、
ちぇなかに ベロが とどかないの。
でも、ま、いっか、どっちでも。
どうせ あたちは かわいいんだし。

詩とともに収録されている、まえがきにかえて、と添えてある「私と猫との生活」の文章も、「高貴な猫と高貴とはいえない猫について」も猫への
愛が爆発しています。
ウォルト・ディズニーがギャリコの小説『トマシーナ』を映像化する時のこと。
主人公トマシーナを演じるのは「訓練済み」の茶トラの猫でした。
あるシーンで天井の梁をあちらからこちらへと歩くという演技があったとのこと。
リハーサルではつつがなく演技できたのに、その後の二日間、猫はがんとやろうとしなくなりました。
ウォルト・ディズニーは怒鳴りちらしましたが、ギャリコは誇らしく思ったと語ります。
猫が大好きだとわかるエピソードですね。

そんな彼の書く猫語、気になった方はぜひ読んでみてくださいね。

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